白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ゾフィー『遺産』の感想文。

※今回の記事にはネタバレが含まれています。事前にコントの動画をご覧になられてからお読みください。

アンガールズ『常連のお店』の話。

私のように偏狭で付き合いの悪い人間にも、友達と呼ぶに値する人間が何名か存在している。ただ、私が友達と思い込んでいるだけで、向こうが私のことをどう思っているのかは定かではない。知人と思っているかもしれないし、バカだと思っているかもしれない。…

先週末に観た映画の感想文。

・キャンディマン(2021) キャンディマン(2021) ブルーレイ+DVD [Blu-ray] ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世 Amazon 黒人差別を主軸としたストーリーに既視感を覚えたので、スタッフを調べてみたら、脚本に『ゲット・アウト』『アス』の監督で知られるジョ…

2022年4月のリリース予定

20「ロッチ単独ライブ「モモイロッチ」」20「THE NEWSPAPER LIVE 2021」 どうも、すが家しのぶです。このところ芸人さんのネタについて書く技術が落ちているような気がしたので、一日一回のペースで芸人のネタについてのコラムを書き続けているのですが、完…

GAG『転校生』の話。

「ルッキズム」という言葉がある。人を外見の美醜で評価する考え方を示すものだ。ざっくりと調べたところによると、1960年代のアメリカで誕生した「ファット・アクセプタンス運動」という、肥満体の人間に対する「意志が弱い」「怠惰」などといった偏見に基…

シソンヌ『別れ』の話。

お葬式という場は笑いを生み出しやすい。 無論、通常のお葬式においては、笑いは禁物である。故人を悼み、遺族を労い、最期の別れを涙ながらに噛み締める場で、笑いはとても許されるものではない。だが、現実の世界において、徹底的に厳粛でなくてはならない…

タイムマシーン3号『カツアゲ』の話。

私は怒っている。主にタイムマシーン3号に対して怒っている。 タイムマシーン3号が『爆笑オンエアバトル』ないし『オンバト+』について、その王者としての立場から、番組のシステムについて茶化したような態度を取っていることに、本当に怒っている。番組の…

海老車『立てこもり』の話。

笑いの元は「緊張と緩和」である。 なにやら偉そうな文言だが、何も私が勝手に言い出したわけではない。上方落語の伝説、二代目桂枝雀が提唱した持論である。余談になるが、枝雀の落語を観たことがない人は、一度だけでも観ておいた方が良い。既に亡くなられ…

Conva『天才』の話。

コントのオーソドックスな手法に「有り得ないもの同士を掛け合わせる」というものがある。居酒屋やラーメン屋などといった日常的なシチュエーションに、本来ならば有り得ない要素を掛け合わせることによって、現実には起こり得ない歪みを生み出し、笑いへと…

空気階段『警察』の話。

人生は出会いと別れで出来ている。 古いアルバムを開いてみると、当時は仲良くしていた筈のクラスメート、お世話になった教師、近所に住んでいる人たちの姿を確認することが出来るが、その大半の人たちが今、何をしているのかを知ることはない。時折、彼らに…

サツマカワRPG『パン』の話。

芝居において最も観客が注目するのは役者の演技である。 どんなにハデな音楽が流れようとも、どんなに豪華なセットが組まれていようとも、観客は役者の一挙手一投足にこそ目を見張る。多くの芝居において、物語は演者を中心に展開するものであると認識してい…

「R-1グランプリ2022」(2022年3月6日)

今年はサクッと短めにまとめます(希望)。 【First Stage】 ・kento fukaya 第三者の視点から、三対三の合コン風景に対してツッコミを入れるコント。事前に録音した声に合わせて、2メートルほどの高さの三角柱に描かれた絵をくるくる回転させながら、合コン…

「R-1グランプリ2022」決勝直後の感想。

kento fukaya【優勝】お見送り芸人しんいちYes!アキト(敗者復活)吉住サツマカワRPG【準優勝】ZAZY寺田寛明金の国 渡部おにぎり 最も笑ったのは吉住。既に単独ライブのDVDで観ていたネタだったのだが、大幅にネタ時間がカットしなくてはならなかったことが…

「すいません!誰か私たちに「しなきゃいけないこと」をください!」

一昔前に「自分探しの旅」という言葉が流行した。 旅に出て、非日常の時間を過ごしながら、自らを見つめ直す行為を表した言葉である。これに対する反論として、もとい、一種の揶揄として、「自分なんて探さなくても、そこにいるだろうが」というものがあった…