風邪をひいて熱が出ているときや、二日酔いで動けなくなってしまったときには、我が家ではとりあえずグリーンダカラを飲むようにしている。ポカリスエットほど高価ではなくて、アクエリアスほど濃厚ではないあたりが、丁度良い。そんなグリーンダカラを飲んでいるときに、たまに思い出すのが、そもそもの元祖であるダカラの存在である。そもそもグリーンダカラは、ダカラの派生商品として発売を開始した製品だったはずなのだ。それなのに、いつしかダカラを店頭で見かけなくなってしまい、気付けば巷にはグリーンダカラばかりを目にするようになってしまった。今や、ダカラの派生商品である筈の“やさしい麦茶”シリーズにも、グリーンダカラの名が冠せられている。ああ、諸行無常の響きあり。ところが、ダカラの濃縮タイプが発売されていることを、最近になって知った。1リットルから2リットルの水を混ぜるだけでスポーツドリンクになるというアレである。それが当時とまったく同じ味なのかどうかは、まだ飲んでいないので分からないのだが、そのことを知って、なにやら懐かしい友人と再会したような気持ちにさせられたのであった。……無論、嘘である。私が真っ先に思い描いたのはラピュタ王の姿だ。「ダカラは滅びぬ!何度でも蘇るさ!」。