白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

『TOKYO SPEAKEASY』はもっと聴かれるべき問題

『TOKYO SPEAKEASY』という番組がある。深夜1時に月曜日から木曜日にかけて放送されているTOKYO FMトーク番組である。現実には存在しないとされているバーを訪れた二組の他所では聞けないような会話をとなりの席で盗み聞き……というコンセプトの元、日替わりのゲストたちによるトークが繰り広げられている。FM局で放送されていること、オールナイトニッポンニッポン放送)やJUNK(TBSラジオ)の裏番組であること、秋元康が番組をプロデュースしていること、2023年度に常連客と称した固定パーソナリティシステムを導入していたこと(落合陽一・堀江貴文日比野克彦の三名が担当)などの理由から、聴かずに毛嫌いしている人も少なくないのではないかと思う。しかし、ひとつのトーク番組として冷静に見てみると、日替わりパーソナリティの顔ぶれはかなり良いことに気付かされる筈だ。特に固定パーソナリティシステムを撤廃した今年度に入ってからは、芸人同士によるトーク回が激増しており、お笑いファンとしては無視できないレベルになっている。例えば、4月19日「ケンドーコバヤシ×くっきー!(野性爆弾)」、5月2日「オダウエダ×オズワルド」、5月9日「伊達みきおサンドウィッチマン)×友近」、5月14日「吉村崇(平成ノブシコブシ)×5GAP」、5月17日「バイク川崎バイク×屋敷裕政(ニューヨーク)」……などなど、ラインナップを見ただけでも強力であることがよく分かる。また、別ジャンルで活躍している人たち同士の意外な組み合わせになる回があるところも、この番組の魅力である。今年でいえば、1月9日「太田光爆笑問題)×加藤シゲアキ(NEWS)」、1月16日「令和ロマン×atagi・PORIN(Awesome City Club)」、3月19日「ふかわりょう×志摩遼平(ドレスコーズ)」、5月7日「ハリウッドザコシショウ×ベッキー」などの対談が敢行されている。毎回必聴の番組とはいえないが、週に一度、その面々を確認するだけの価値がある番組だと思うので、時間があるときにでもチェックしてみてほしい。ちょっと公式アカウントの告知が頼りないのが難だが。