白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

『読む余熱』プレ創刊号について

どうも、すが家です。改めて、ご連絡させていただきます。

昨日、白泉社より配信を開始しました電子雑誌『読む余熱』のプレ創刊号に、テキストを寄稿させていただきました。「『M-1グランプリ』大特集」ということで、私が過去に『M-1グランプリ』決勝戦で目にし、衝撃を受けた五本の漫才について語っております。当初、七本の漫才について書く予定だったのですが、それぞれの漫才について長々と書き進めてしまったため、二本ほど削らざるを得ませんでした。それでも当初の予定文字数を倍近くオーバーしているのですが。なんともかんとも。その辺りのことも本文で触れておりますので、良ければご確認ください。

本誌では私以外にも様々な方々が筆を執っております。

テレビ番組をテーマにしたコラムニストとして活動中の飲用てれびさんは、『M-1グランプリ2019』で敗れ去ったコンビたちの2020年の活動について、丁寧に振り返っています。その切り取り方も絶妙ですが、具体的な番組のタイトルや日時を提示して、きちんと情報として提示されているところが素晴らしいです。テレビバラエティ系のコラムというと、どうしても曖昧な記憶を元に語られがちですから(私もよくやる)。何年も前から芸人界隈で話題になっていたブログ『笑いの飛距離』(元『お笑い芸人のちょっとヒヒ話』)を運営されているのていさんは、オードリーとブラックマヨネーズを例に挙げて、M-1における“新しいスタイルの漫才”について書いています。ただただM-1を称えるだけではない、あくまでも芸人たちの目線に立ったテキストが果てしない優しさを感じさせます。

K-PRO代表で若手芸人をゲストに招くラジオ番組『K-PRO児島のお笑い大図鑑』のメインパーソナリティも務めている児島気奈さんは、M-1がライブシーンに与えた影響を語っています。スタッフとしての感覚と芸人たちのナマの声がストレートに伝わってくる文章は、私のように自宅で笑いを定点観測しているような人間にはとても書けないようなリアリティを持っています。変ホ長調のお二人は、M-1出場に至るまでの経緯について、それぞれの視点から書かれています。思いの丈をストレートにぶちまける彼方さとみさん。冗談交じりにコミカルに話してみせる小田ひとみさん。その語り口はまったく違っていますが、しかし、それぞれにそれぞれの“変ホ長調”というコンビに対する熱がふつふつと燃え滾っています。

贔屓目抜きに、どのコラムも読みごたえがあって、とても面白いです!

最後にお願いです。買ってください。本当に。恥も外聞もかなぐり捨てて、お願いします。買ってください。原稿料は既に決められているので、雑誌の売れ行きに左右されることはないのですが、こういう雑誌を継続していくことにこそ意義があると思うのです。無論、そこに参加させていただけるのであれば、こんな有り難いことはないのですが……。なので、買ってください。読んでください。少なくとも、私以外の方々が書かれた文章には、一読するだけの価値があります。

何卒、よろしくお願いします。