復活後の『M-1グランプリ』において、ファイナリストに何度か選ばれている漫才師たちの決勝進出回数について、ふと気になることがあったので調べてみた。以下は、3回以上ファイナリストに選出されたユニットのラインナップである。なお、前期M-1(01年~10年)の結果は反映していないので、前期M-1と復活後のM-1においてファイナリストに選ばれているタイムマシーン3号やスリムクラブはここに含まれない。
【5回】
和牛【4回】
オズワルド
スーパーマラドーナ
一見すると、和牛・オズワルド・スーパーマラドーナの三組が、安定して高い評価を得ているかのような印象を受ける。だが、ここで注目すべきなのは、この三組がいずれも敗者復活戦を勝ち上がってきた経験を持つコンビである、という点である。仮に敗者復活戦の勝者としての戦績を除外した場合、結果は以下のように変動する。
【3回】
インディアンス
オズワルド(一度の敗者復活経験有)
かまいたち
さや香
ジャルジャル
真空ジェシカ
スーパーマラドーナ(一度の敗者復活経験有)
見取り図
ゆにばーす
和牛(二度の敗者復活経験有)
なんと、すべてのコンビが3回の決勝進出経験者として、並んでしまうのである。そして、この事実は、予選審査員から評価される上で「4回目の決勝進出」がとてつもなく高い壁である、ということを意味している。理由は分からない。テレビショーとして新しい風を入れていかないといけない……という意向があるのかもしれないし、単純にM-1向けのネタを作ることが出来る漫才師としての才能が頭打ちになってしまうのが三回目の決勝進出のタイミングなのかもしれない。ともあれ、興味深い事象といえるだろう。今年、4回目の決勝進出を狙っているであろう、さや香・真空ジェシカの結果が気になるところである。
……と、いうようなことをTwitterでつぶやいたところ、「9回の決勝進出を果たしている笑い飯はスゴい!」というリアクションを頂戴した。それを見て、ふと「旧M-1の決勝進出回数はどうだったのだろうか」という疑問が浮かんできたので、そちらでも調べてみることにした。既に敗者復活戦の結果を抜いた状態でのまとめである。また、先ほどと同様、復活後のM-1の結果は反映していない。
【9回】
笑い飯【3回】
アメリカザリガニ
キングコング
千鳥(一度の敗者復活経験有)
チュートリアル
トータルテンボス
ナイツ
南海キャンディーズ
POISON GIRL BAND
M-1の申し子と呼ばれた笑い飯、“麒麟枠”の名前の由来となった麒麟、優勝後に一度だけ再出場したフットボールアワーのような特例を除くと、こちらも3回目の決勝進出で終わっているコンビが多いことが分かった。やはり3回目というのはひとつのターニングポイントなのかもしれない。