白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

マナーかな

先日、『アルコ&ピース D.C.GARAGE』を聴いていたら、「マナーって、何のために存在しているの?」という話題で盛り上っていた。作業をしながら片手間に聴いていたため、具体的な内容については覚えていないのだが、「エレベーター・エスカレーターの上座下座」に疑問を呈していたように記憶している。マナーとは、いわゆるところのマニュアルだ。絶対的な正解が存在しない人間社会において、「とりあえず、これをしておけば間違いない!」というひとつの指針として、マナーが存在しているのである。エレベーターやエスカレーターの立ち位置にさえマナーが存在するのも、指針がないと不安を覚える人のためなのだ。つまり、逆にいえば、相手が不快感を覚えない常識の範疇であれば、そこまでマナーを守り切る必要性もない。とはいえ、それがひとつの正解であることには違いないので、過剰に毛嫌いすることもない。知っておいて損はないが、囚われる必要もない。昨今のテレビバラエティでは、さもマナーこそが正解であるかのように取り上げられがちだが、ほどほどに適切な付き合い方をするのがベターだろう。ちなみに、調べてみたところ、マナーもマニュアルも語源は同じラテン語"manus"に由来している。「手」という意味の言葉で、マネージメントやマニフェストもこれに由来しているらしい。勉強になるなあ。