白昼夢の視聴覚室

犬も食わない

すが家しのぶ収集物目録(2007年)

1/17 KENTARO KOBAYASHI LIVE「POTSUNEN」&KENTARO KOBAYASHI LIVE「POTSUNEN2006「○ ~maru~」
1/17 千原兄弟コントライブ「15弱」
1/24 アンジャッシュ「ネタベスト」
1/24 間寛平中川家「原宿寄席2006」
1/31 2006年下半期 漫才「爆笑問題のツーショット」
2/28 陣内智則「NETAJIN 2」
3/2 「THE JAPANESE TRADITION ~日本の形~」
3/7 FUJIWARA
3/21 東京ダイナマイト「漫才 ふたり旅」
4/11 「全日本コール選手権2 with ピエール瀧
4/18 「弩スピードワゴン
4/25 海砂利水魚 単独LIVE「アントニオ」
4/25 海砂利水魚 単独LIVE「ジャイアント」
4/25 爆笑問題×東大「東大の教養」
4/27 大人計画フェスティバル ~今日は珍しく!昨日より珍しく!~DVD-BOX」
4/27 エレキコミック第14回発表会「THIS IS CONTE」
5/10 小松政夫×イッセー尾形のびーめん生活
5/30 島田紳助松本竜介紳竜の研究」
5/30 2丁拳銃百式2006」
6/10 イッセー尾形 一人芝居 草月ホール 2005
6/21 笑魂シリーズ 超新塾「ロックンロール劇場」
6/21 笑魂シリーズ 360°モンキーズ「マニア向け」
6/21 笑魂シリーズ 我が家「3LDK」
7/18 つかじの無我~12人の証言者~究極版 第1巻」
7/19 笑魂シリーズ ザブングル「逆ギレ」
7/19 笑魂シリーズ にしおかすみこ「あたしだよ!!」
7/19 笑魂シリーズ クールポコ「THE 男」
7/25 Piper「SPOOKY HOUSE」
7/27 ラバーガールソロライブ「ブラッシュバック・スピノーネイタリアーノ」
7/27 エレキコミック第15回発表会「better XX」
7/27 2007 上半期 漫才「爆笑問題のツーショット」
8/3 「エンタの味方!THE DVD ネタバトル Vol.1 ハマカーンvs流れ星vsキャン×キャン
8/10 イッセー尾形 一人芝居 蔵出し2005~2006」
8/17 つかじの無我~12人の証言者~究極版 第2巻」
8/17 U-1グランプリ CASE01「取調室」
8/22 前田健まえけん☆ランド」
9/19 パペットマペットライブact.1「擬態」
9/19 ザッツ・エンタテインメント スーパースター林家木久扇 爆笑編」
9/19 つかじの無我~12人の証言者~ 究極版 第3巻」
9/21 第五回 東京03単独ライブ「傘買って雨上がる」
9/21 ライブミランカ「さまぁ~ずトークライブ~三村もいるよ!」
10/17 東京ダイナマイト「D-Generation X」
10/17 つかじの無我 ~12人の証言者~ 究極版 第4巻」
10/17 人間風車 2003年版」
10/24 立川談志×太田光「笑う超人」
10/24 「YOSHIMOTO PRESENTS LIVE STAND 07 DVD-BOX」
10/24 「フキコシ・ソロ・アクト・ライブラリー吹越満「XVⅢ」
10/24 ライブミランカ「アンタッチャブルトークライブ「~っていうか、断わりゃよかった。」
10/31 「なつかしの昭和爆笑漫才~天国の笑星(スター)~」
10/31 とろサーモン「ご指名・ご購入ありがとうございま~す!~感謝してます編~」
11/7 「エンタの味方!THE DVD ネタバトル Vol.2 ハマカーンvs流れ星vsキャン×キャン
11/21 バカリズムライブ「宇宙時代 特大号」
11/21 ライブミランカ「おぎやはぎトークライブ「~おぎとやはぎでおぎやはぎです。別に、やはぎおぎでもいいんですけど」
11/21 Piper「ひーはー」
11/21 林家彦いち 喋り倒し「野田知佑 夢枕獏ユーコンを下る」
12/5 bananaman live Spicy Flower
12/5 「チュートリアリズムⅢ」
12/5 「弩スピードワゴン vol.2」
12/19 さまぁ~ずライブ6
12/21 ライブミランカ「よゐこトークライブ「よゐこの大事なこと、全部決めます」
12/21 ライブミランカ「バナナマントークライブ「日村勇紀のおたのしみ会~設楽も出席します」

どうも、すが家です。

2007年はショートネタブームの黎明期です。『発掘!!あるある大辞典Ⅱ』の打ち切り後に放送された特別番組『爆笑レッドカーペット』が話題となり、翌年の2008年にレギュラー放送が開始されました。また、クセの強い芸人たちのパフォーマンスとクセの強いスタッフの編集が重ね掛けされた映像に、レフト藤井とライト東野がツッコミを入れる『あらびき団』の放送が始まったのもこの年でした。結果として、個性豊かな若手芸人たちが、一気に世の中に放出された年だったといえるでしょう。

なお、賞レースにおいては、『R-1ぐらんぷり』ではなだぎ武、『M-1グランプリ』ではサンドウィッチマンが優勝を果たした年となります。このサンドの優勝がきっかけとなって、翌年から賞レースにおける吉本へのバッシングが強まっていった印象があります。なにせ、当時の賞レースにおいて、吉本興業所属の芸人は異常なほどに強かったので……。

お笑い芸人の映像ソフトを中心に取り扱っているレーベル・コンテンツリーグが発足された翌年ということもあって、同レーベルによる作品が多いですね。アンジャッシュラバーガール東京03ピン芸人になったばかりのバカリズム……この年、キングオブコメディの単独ライブがソフト化される予定だったんですよねえ……懐かしいなあ。安価で手に入りやすいDVDシリーズ“笑魂(short contents)”の第一弾がリリースされたのも、この年ですね。顔ぶれを見ると、否が応でも隔世の感を覚えざるを得ません。360°モンキーズザブングルは解散したし、超新塾はメンバーチェンジしたし、にしおかすみこはSM嬢の格好をしなくなったし……そう考えると、あの芸風のまま変わらないクールポコは実に偉大ですね。皆で崇めましょう。

あと、目立つところというと、エレキコミックでしょうか。この年から、ポニーキャニオンから発表会(彼らは単独ライブをそのように呼んでいるのです)が定期的にソフト化されるようになりました。実際、かなり高いクオリティのコントが演じられていて、大変に面白いのですが、2017年にリリースされたDVD-BOXを最後に音沙汰がありません。寂しい話です。それから、忘れてはならないのが、マギー(ジョビジョバ)と福田雄一によるコントユニット“U-1グランプリ”のDVDですね。まだあまり世に知られていなかった佐藤二朗平成ノブシコブシの姿が収められており、今となってはちょっと貴重な作品のような気もします。ていうか、単純にコントの精度が高いので、興味のある方は是非お買い求めを。

そして、地味にお笑いDVDの歴史の中でも、ちょっと忘れられてしまいがちな『エンタの味方!』シリーズと『ライブミランカ』シリーズが発売を開始したのも、この2007年だったんですねえ。

『エンタの味方!』はTBSで放送されていた深夜バラエティ番組で、実際の番組内容については分からないのですが(Wikipediaによると、三組の若手芸人たちが様々なプレゼンをする……というベタな内容だったらしい)、DVDにはスタジオでの初々しい掛け合いと漫才が収録されていて、とても楽しい作品になっておりました。またメンツが良かったんだよなあ。ハマカーン、流れ星、キャン×キャン……ちょうど上がつっかえていて、なかなか世に出づらい状態にあった若手が集められている感が絶妙でした。

『ライブミランカ』シリーズは、映像配信ポータルサイトミランカ」で配信されたトークライブの模様を収録したもので、こちらはとにかくメンツが強い!第一弾にさまぁ~ず、第二弾にアンタッチャブル、第三弾におぎやはぎ、第四弾によゐこバナナマンですよ。強すぎる……ていうか、これ冷静に考えてみると、ほぼほぼJUNKのメンバーだな。個人的には、アンタッチャブルの回がとんでもなく面白かった記憶があるんですよね。たまに「久しぶりに見ようかな?」と思うこともあるんですけど、なんとなくそのままにしてしまっています。今になって、改めて見ると思い出が壊れてしまいそうな気がするから……それぐらい良い記憶なんですよねえ。

この他にも、吉本興業による大型ライブイベント『LIVE STAND』だとか、小林賢太郎によるソロプロジェクト『POSTUNEN』だとか、太田光立川談志を編集した『笑う超人』だとか、思い返してみると2007年は色々な動きのある年でしたね。ここから2010年にかけて、ゼロ年代のお笑いブームは再び燃え上がっていきます。