白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「M-1グランプリ2020」ファイナリスト決定!

アキナ(2012年結成)
マヂカルラブリー(2007年結成)
見取り図(2007年結成)
【初】錦鯉(2012年結成)
ニューヨーク(2010年結成)
【初】おいでやすこが(2019年結成)
オズワルド(2014年結成)
【初】東京ホテイソン(2015年結成)
【初】ウエストランド(2008年結成)

とにかくウエストランドである。ウエストランドしか見えない。

正直、錦鯉や東京ホテイソンは、その芸風や過去の予選での評価から、遠くない未来に決勝進出を決めるだろうと思っていた。だが、ウエストランドの場合は、まったく事情が違っている。非モテの妬み嫉み僻みに端を発した怒りの笑いは、どうしても見る人間を選んでしまう。ターゲットが狭まってしまう。それでも、いつか決勝に行ける日が来るのではないだろうか……と思っているうちに、気付けば幾年月が経過してしまい、その期待の感情も何処かに消えてしまった。仕方のない話である。M-1の場でこの芸風が受け入れられるのならば、とっくの昔に決勝進出を果たしていた筈なのだ。それがまさかまさかの決勝進出である。夢にも思わなかった光景である。

本来ならば、ピン芸人同士のユニットであるおいでやすこがの決勝進出、変化球スタイルの漫才師であるマヂカルラブリーの返り咲き、ぺこぱ・からし蓮根のまさかの敗退など、もっと語るべきところがあるはずなのだが、タイタン贔屓の私としては、もうウエストランドのことしか見えないのである。これで敗者復活をキュウが制したら、もう喜びのあまりにショック死してしまうかもしれない。生きるけど。

今はただ、ウエストランドの漫才がゴールデンタイムで放送され、そしてきっと物議を醸すことになるだろうことを想像しながら、当日を楽しみにするばかりである。おめでとう!