令和時代のお笑い公論

心が腐る、その前に。

大阪の記録(2019年11月29日-12月1日)

金曜の夕刻、午後五時の定時を迎えると同時に会社を出発する。愛車の軽に乗り込み、善通寺高速インターバスターミナルへ。バスの発車予定時刻は午後六時。通常、国道を使えば三十分程度で到着する距離だが、帰宅ラッシュや事故による渋滞に巻き込まれることを考慮して、高速道路を利用する。高速バスの発車時刻に間に合わせるために高速道に入る、という判断が何故だか自分の中でしっくりこない。私は何に納得していないのだろう。

午後五時二十分ごろ、善通寺高速インターから国道へ降りる。ここまで来ればバスターミナルは目と鼻の先だ。思わず安心して、そのまま近場のファーストフードのドライブスルーへ。しかし、これが浅墓な決断だった。いざ、店の敷地内に入ると、そこには十台ほどの車の行列が。あまりの光景に「うわっ」と思わず声が漏れる。とはいえ、そこはあくまでも“ファーストフード”という異名を持った、高速で商品が提供されることを売りにしている店である。この程度の行列ならば、あっという間に捌いてしまうに違いない。心配している自分にそのように言い聞かせながらひたすら待機していたのだが、これが遅々として進まない。ファーストはどうした、ファーストは。

ようやく私に注文する番が回ってきたころには、到着から十五分が経過していた。まったく冗談じゃない。ハンバーガーを単品で二つほど注文する。もはやポテトなど食べている暇もない。シンプルなハンバーガーで腹が満たされれば良いのである。料金所で金銭を支払い、受取口へ移動する。ようやく商品を受け取ることが出来る……と思いきや、店員から「しばらく時間がかかりますので、あちらの斜線の駐車場でお待ちください」と言われたので、驚いた。私が頼んだのはセットではない。単品である。それなのに、恐らくは私よりも多くの商品を注文しているだろう他の客よりも調理に時間を要するというのか。その不思議を店員に説いても無用に時間が過ぎていくだけなので、素直に従う。時刻は午後五時四十五分を過ぎている。ほんの少しの判断ミスで、よもやこのような緊迫した事態に陥ろうとは。しばらくして、店員によって商品が届けられる。無論、ここで店員に焦りをぶつけても意味はないし、なによりそんな自分を後々になって恥じることは容易に想像できたので、自然な笑顔で対応する。同じ人間同士で社会を構築するとは、つまりこういうことだ。店を出て、すぐさまバスターミナルの駐車場へ飛び込む。車を停め、二つのハンガーバーを速攻で口の中へと詰め込む。食べた、というよりは、補給した、という感覚に近い。

食べ終えたところで、荷物の中身をざっくりと確認する。旅行において、重要な道具は三点。「お金」「スマホ」「チケット(バスの往復チケットとライブのチケット)」。この三点があればなんとかなる。ここに「着替え」「イヤホン」「充電器」があると、より心強い。ターミナル内のトイレで用を足し、午後六時に到着したバスへと乗り込む。すぐさまバスは出発。善通寺から、大阪へ。移動中はスマホのラジオアプリで幾つかの番組を聴いて過ごした。何を聴いていたのかは覚えていない。半分ぐらい眠っていたような気がする。

午後九時半、OCAT(大阪シティエアターミナル)で下車。荷物を抱え、建物の外へ出ると、見慣れた光景が目の前に。私にとっての大阪はいつもこの場所から始まる。難波の繁華街へと歩き始める。夜の難波は大勢の人で溢れているので、まるで身の危険を感じない。人の波に紛れてしまえば、悪目立ちすることがないからだ。ただ、それは私がこの街の人間ではないから、そのように感じているだけなのかもしれない。紛れるからこそ体験する恐怖もあるだろう。

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記憶を頼りに歩いていると、いつも利用しているカプセルホテルの看板が見えてくる。【サウナ&カプセルホテル アムザ】。大阪にある他のカプセルホテルにも泊まってみたことがあるが、ここが私にとって最も居心地が良い。立地も良い。繁華街のド真ん中にあるので、ホテルの外に出れば、すぐさま盛り場へと繰り出すことが出来る。サウナや露天風呂も充実している。それらの入浴施設を目的に訪れる有名人も少なくないらしい。

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千日前中央ビルのエレベーターで七階に上がると、そこにアムザの受付が設置されている。靴を靴箱に預け、受付で宿代を支払う。今回は二泊三日を予定しているが、清算は一泊ごとに分けられる。一泊4,100円。二泊で8,200円。私がこの店を利用し始めた頃は一泊3,000円で泊まることが出来たものだが。時の流れをしみじみと感じさせられる。ロッカーのカギを受け取り、ロッカールームへ。着替えや帰りのバスチケットなど、今の段階では必要のない荷物を全てロッカーの中で詰め込む。アムザのロッカーは縦に細長く、いわゆるボストンバッグの類はきちんと収まらない。どうしても左右のどちらかに偏ってしまう。そのため、見た目がなんだかみっともない。

必要最低限の荷物だけを持ち、受付でロッカーのカギを預け、もう一度ホテルの外へ。何年も前にTwitterで知り合った友人の藩主氏と落ち合い、近場の居酒屋【口八町 千日前店】へと飛び込む。店を探す時間も惜しいからと入ってみた店だったが、店員は明るいし、料理や酒もほどほどの値段だし、なかなか悪くないないのでは……と、自分たちの運の良さに己惚れかけた矢先、テーブルに置かれていた取り皿が明らかに汚れているのを見つけてしまう。一度、使用されたものなのか。それとも料理皿からちょっとだけ飛び散ったのか。いずれにせよ、ちょっとだけ気持ちが引く。宜しくない。藩主氏との飲み会はいつも同じ流れになる。藩主氏が様々なことを話し、私はゆるやかに応対する。人の話を聞くのは嫌いではないので、この時間もまた楽しい。ただ、こういう場での話は、どうしても記憶に残らないのが難点だ。この時もどのような話をしていたのか、まるで覚えていない。寄席芸人をモチーフとしたカードゲームの存在を教わったような記憶がうっすらと残っているのだが……その程度である。午後十時から呑み始めて、午後十一時半に解散という流れになった。この短い時間、私と話すためだけに、わざわざ電車で梅田から来てもらったのである。実に有難い。

藩主氏と別れた後、なにやら物足りなさを感じていた私は、大阪へ来たときには必ずといっていいほど訪れている【三田製麺所 なんば店】へ。カウンター席に座り、通常のつけ麺を注文。そのまま自然な流れで、スマホを取り出しTwitterの画面を開くと、“『脱力タイムズ』でアンタッチャブル復活!!!”の文字が。あの噂は本当だったのか。数日前、某週刊誌にアンタッチャブル復活の可能性を示唆する記事が掲載され、一部界隈が大いに揺さぶられていたのだが、あくまでも話半分に受け止めていた。それが、よもや事実だったとは。とてもつけ麺どころではなかったが、食欲には耐えられない。目の前に出されたつけ麺を早急に啜り、代金をペッと支払う。

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店を出て、すぐさまホテルへ。六階の受付で再びロッカーのカギを受け取り、館内着に着替え、五階の大浴場へ。露天風呂で身体を清め、用意されたカプセルのある九階へ。エレベーターを降りると、以前に来たときに比べて、随分と内装が変わっていることに気付く。以前はもっと古びたデザインで、如何にもオヤジたちの憩いの場という雰囲気だったのだが、木目調の落ち着いた空間に様変わりしていた。どうやらリフォームしたらしい。今の方がオシャレで洗練されているようには見えるのだが、以前の昭和の匂い漂う雰囲気も嫌いではなかったため、一抹の寂しさを覚える。

カプセルの中に飛び込み、横になりながらスマホの見逃し配信アプリを起動。ドキドキしながら『脱力タイムズ』を確認する。どういう結末になるのかは分かっていた筈なのに、アリタが本物の山崎を連れてきたときの柴田のリアクションにしっかりと胸を打たれる。この瞬間をどれほど望んでいたことか。そして始まる漫才。本当に始まる漫才。本当に始まってしまう漫才。ネタは彼らの代表作『ファーストフード』。ネタ番組ではないことを意識したのか、早々にネタを切り上げようとする柴田に対し、最後まで漫才を続けようと繋ぎとめる山崎の振る舞いに思わず目頭が熱くなる。バラエティ番組の企画としては最高の形での復活劇だった。気が付くと午前二時を過ぎている。いけない。明日は従兄弟のラーメン屋に行かなくてはならないのだ。興奮冷めやらぬ状態のまま布団に潜り、就寝。

明けて土曜日は午前八時ごろに起床。ベストな時刻。大浴場で髭を剃り、午前九時にホテルを出る。連泊の予定なので、チェックアウトの必要はない。ここから従兄弟の店を目指して、御堂筋線なんば駅から中津駅へ。駅を出て、数分ほど歩いたところに、従兄弟が働いているラーメン屋【麦と麺助】がある。店に向かっている途中、喉が渇いたので自販機で缶コーヒーを買ったところ、まさかまさかの大当たり。おまけにもう一本。初めての経験に胸が躍る。今回の大阪旅行が最高のものになるのではないか、という予感がした。

午前十時、店の前へ。開店時刻の一時間前にも関わらず、既に二人ほど並んでいる。その後ろに私も並ぶ。待っている間はラジオアプリで時間を潰す。『霜降り明星オールナイトニッポン0』。アンタッチャブル復活について触れているのではないかと思って聴いたのだが、それほど触らず。ただ、せいやが口にする懐かしい芸能人の名前を、粗品がまったく分からないくだりが面白かった。チェ・チューヤンも知らないとは。午後十一時、開店と同時に店の中へ。店内の券売機で食券を購入し、案内されたカウンター席へ。目の前の厨房では、従兄弟と従業員が二人で集中してラーメンを作っている。此方の方には気付く様子もない。しばらくして、先に頼んでおいたチャーシュー丼が手渡される。ここでようやく目が合う。私の存在に気付く従兄弟、一瞬驚いた表情を浮かべるも、すぐさまニヤッと笑みを浮かべる。その後、取り立てて会話が交わされることはない。心で通じ合っているとかそういうことではなく、単にそれほど深い仲ではないからである。事実、私が従兄弟の店を通っているのも、彼の顔を見るためではなく、彼の作るラーメンを食べるためである。店主と客の純然たる関係性しかそこには存在しない。続けて出されたラーメンをしっかりと味わい、すぐさま完食。待ち時間一時間に対して、食事時間は僅か十五分ほど。だが、それだけの価値はある。

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食後、軽めの挨拶を済ませ、店の外へ。ラーメンで温まった身体のまま、梅田駅へと向かう。今回の旅行のメインイベントである『第21回 東京03単独公演「人間味風」』の開演時刻まで若干の余裕があったので、【紀伊國屋書店 梅田本店】へ。面白そうな本をざっとチェックする。特に気になるような作品は見当たらなかったので、来た道を逆戻りして、会場である【梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ】へ。溢れんばかりの高級感に満たされている【ちゃやまちアプローズ】の地下に潜ると、すぐさま目当ての劇場の入り口が目に入ってくる。

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開場時刻の前だったが、ロビーだけ開放されていたので、チケットをもぎってもらって中へ。毎度お馴染み物販コーナーを発見したので、フェイスタオル・劇中歌CD・パンフレットを購入する。東京03の単独はグッズが充実しているので、お金をどれほど用意しても足りないような気持ちにさせられる。続けて、別に設けられていた、既出DVDの販売コーナーへ。この時、私はバナナマン東京03によるユニットコントDVD『バナナマン×東京03 handmade works 2019』を購入しようと目論んでいたのだが、そこでは売られておらず。どうやらコンテンツリーグの作品しか取り扱っていないようだ。とはいえ、DVDを購入したい気持ちを無碍にするのもどうかと思い、これまで手を出したことのなかった『ウルトラ怪獣散歩』シリーズを購入しようと決意する。ならば、やはり第一弾から買うべきだろう。そのように思い至り、二人の販売員に「このシリーズの第一弾はどれですか?」と訊ねると、途端にあたふたし始める。どうやら二人とも第一弾がどれなのか分からないらしい。ダンディにスーツを着こなしている中年男性が慌てふためく様というのは、どうも見ていると不安にさせられる。私の後ろには、二人の様子を見てにわかにざわめきたつ人々。違う。違うのだ。そんな無理難題を吹っかけているわけではないのだ。しばらくして、片方の販売員がパッケージ裏に「第○弾!」と書かれていることに気付き、全てのパッケージ裏を確認し始め、無事に第一弾を発見(“奇跡のDVD化”という文言が書かれていた)。無事に是を購入する。このようなハプニングもまた旅の醍醐味である。……旅ならではのハプニングではなかったが。

しばらくして開場時刻を迎えたので、トイレを済ませ、ホール内へ。自分の席を確認すると、前から五列目となかなかの良いところ。鑑賞の妨げになるような障害物もなければ、前の席の観客に視界を遮られることもないようなので、一安心。しばらくスマホをイジりながら過ごしていると、ゆっくりと照明が落とされていく。

午後一時、開演。ソフト化を予定しているため、細かい解説は省くが、以前よりもオチにこだわりを持たなくなったような印象を受けた。そこで起きた事象は、無理に解決させようとしなくてもいい。そこで起きていることだけを笑えばいい。そんな境地に達したように見えた。午後三時十五分終演。面白かった。終演後は物販購入者を対象とした握手会。無論、私も並ぶ。握手の際、飯塚に「アンタッチャブル復活、おめでとうございます!」と声を掛けようと思っていたのだが、握手に用意されている時間があまりにも短く、きちんと祝福できず。無念。

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会場の外に出て、公演中に切っていたスマホの電源を入れると、ダイレクトメッセージが届いていることに気付く。送り主は、この後の飲み会で落ち合う予定だった、ハガキ職人の近江路快速氏。既に梅田に来ているらしく、飲み会の前に落ち合えないか?とのこと。しかし、私はこの後、行くところがあったので、その後でも良いですか?とお返事。こちらの用事が終わってから会うことになった。

というわけで、私はその足で【メロンブックス 梅田店】へ赴き、同人誌を漁ることに。一般流通しているプロの作品に比べて、同人誌は当たり外れが激しい。それはもう激しい。時には「どうしてこんなものに1,000円も払ってしまったのだろうか」と購入後に頭を抱えてしまいそうになることもある。だが、「これぞ!」と思わせる作品に巡り合えることもあるから、なかなかに油断ならない。一時間ほど滞在し、数冊の同人誌を購入する。

直後、近江路快速氏に連絡を取り、合流。飲み会の時刻まで何処かでゆっくりと話をしようと街中を歩き回った挙句、コンビニのイートインスペースでしばらく話し込むことに。話の内容については、あまり覚えていない。延々と笑いの話をしていたような気がする。午後六時、飲み会の会場である【軍鶏三郎店】へ。同じく飲み会に参加するイシダドウロ氏と合流するも、最後の一人がいつまで経ってもやって来ない。もしかしたらとダイレクトメッセージを送ってみると、「日を勘違いしてた!!!」との返信が。今日はもう来られそうにないとのことだったので、翌日に会う約束を交わし、この日は三人で飲むことに。近江路快速氏とは既に一時間ほど話した後だったので、もうそれほど話すことはないのではないかと思っていたのだが、酒が入ったためか舌がこれでもかと回り始める。

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テンションがとことん上がってしまい、二時間後に店を出た後、二次会へと繰り出す。【ALE HOUSE 加美屋】というプロレスの映像を流している店で、クラフトビールを何度もお替わりしながら、気が付くと二時間半も喋り続ける。累計五時間半も話し続けていたことに。午後十時半、解散。

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御堂筋線難波駅に戻り、【金龍ラーメン 難波千日前店】でシメのラーメン。相変わらずの絶妙な味。美味くはない。どちらかといえば不味い。だが、この店でラーメンを食べることで、大阪に来たという実感が更に強まる。そういう類いの店なのである。

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午後十一時四十分ごろ、ホテルにチェックイン。大浴場で身体を清め、カプセルに潜り、『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら就寝。

明けて日曜日は午前八時ごろ起床。適当に身支度を済ませ、午前九時半ごろにチェックアウトを済ませる。難波の地下街にあるコインロッカーに荷物を預け、とある店舗へ。あまり大きな声では言えないようなことをやる。朝からそういうことをやる元気があるあたり、我ながら若い。お相手の女性と雑談を交わしていると、なんと彼女が東京03のファンだということが発覚。03に関する幾つかのエピソードを聞かされる。また、話の流れで、井上涼を知っている人物だということも発覚。こういう場で出会っていなければ、すぐさまLINEを交換するところだが、一期一会の関係性でそのようなことは出来ない。名刺は貰ったけれど。

諸々を終えて店舗の外に出ると、道路が規制されていることに気付く。偶然にも、この日は大阪マラソンの開催日だったらしい。普段とは違う街並みに少しだけ気持ちが高まる。午前十一時、近くの【てんや 難波御堂筋店】で昼食。期間限定品の蟹と帆立の天丼を食べる。天ぷらはサクサクだし、蟹はきちんと蟹の味がするし、値段の割によく出来ている。美味かった。

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食後、昨日会うことの出来なかった彼へと連絡。「こちらの用事は済ませたので、今からでも会えないか?」と訊ねるも「予定通りの午後一時集合にしましょう」との返事。それまで特にやることがなかったので、【メロンブックス 大阪日本橋店】へと向かい、再び同人誌を漁る。結果、今回の旅行で、同人誌に一万円も費やしてしまった。無闇に資金を潤沢に用意していると、このような愚行に走ってしまうから危険である。それにしても日本橋はいつ行っても沢山の人で溢れている。路上にはメイド姿の女性がキャッチのようにお店の勧誘活動を行っている。仕事としてやっているのだろうから、別にどうこう思う必要性はないのだが、なんだか居たたまれない気持ちにさせられるのは何故だろう。

買い物を終えると、ちょうど約束の時刻が迫っていたので、ひとまず難波方面へと舞い戻る。何処かのお店で待ち合わせをしよう、との連絡を受けたので、【コメダ珈琲店 なんば千日前店】に飛び込む。大勢の人で賑わっていたが、運良く空いている席に座ることが出来た。店の場所を伝え、到着を待つ。だが、来ない。待つ。しかし、来ない。待つ。それでも、来ない。一応、向こうからは「電車を乗り過ごした!」という旨の連絡は入っているのだが、それにしたって来ない。「ひょっとしたら会いたくないと思われているのでは?」という不安に駆られながらも待ち続けていると、午後二時半ごろにようやく彼……元カフカと知恵の輪の小保内氏がやってくる。それから一時間ほど喋り続けて、店を出る。午後四時発のバスを予約しているので、急いでOCATに戻らなくてはならない。遅刻して申し訳ない気持ちがあるのか、小保内氏も同行して向かうことに。途中、ロッカーで荷物を回収。結果として、発車の十五分前ぐらいにバスターミナルに到着することが出来た。なかなかに危なっかしい。トイレで用を足し、家族へのお土産物を購入し、残りの時間を使って小保内氏と話す。M-1で誰某が面白かった、最近こういう仕事をしてこういう人たちの集まりに参加した、などというような話をしていたように思う(きっとここには書いてはいけないのだろうが、遅刻のペナルティとして書いても良いような気もしないでもない。書かないけど)。

午後四時、バスに乗り込んで、小保内氏に手を振りながら大阪を出発。思えば家族以外の誰かに見送られながら出発するのはこれが初めてのような気がする。午後七時四十五分、善通寺インターバスターミナルに到着。一時間後、帰宅。お風呂に入り、録画していた『IPPONグランプリ』を見て、就寝。お疲れさまでした。