白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

東京の記録(2024年2月17日(土))

午前7時起床。

朝食に「どん兵衛 肉うどん」。radikoで『9の音粋』月曜日を聴きながら出発の準備。番組は五年以内で活動を終えたアーティストを特集。ロードオブメジャーセンチメンタルバスが立て続けに流れ、うっかり聞き入ってしまい、準備に支障をきたす。

午前8時、自宅を出発。愛車で高松空港を目指し、高速道路をひた走る。午前9時、高松空港に到着。到着と同時に猛烈な尿意に襲われ、即座に建物内のトイレへと駆け込む。ここ最近、尿意を感じてから我慢の限界を迎えるまでの猶予時間が、明らかに短くなっている。加齢を感じずにはいられない。トイレを出て、東京で落ち合う予定の人物に送るお土産として、香川県出身のアーティスト・猪熊弦一郎のイラストがデザインされたMOKUのタオルを購入。今治市のタオル業者・コンテックスの更なる発展を願い、身近なところから同社のタオルの素晴らしさを広めていくのである。

午前9時25分、保安検査場を通過。搭乗まで45分もあるというのに、どうにも心が落ち着かない。午前9時50分、飛行機に搭乗する。窓際の席である。ジェットスターは席と席の間が非常に狭く、大柄な体型の自分には移動することも困難で、そこになにやらな懐かしさを感じた。後ろの席に小さい子どもが座っているようで、背中にうっすらと蹴られているような感覚を覚える。もうちょっと力を入れてくれれば、背中のコリがほぐれていたかもしれない。

午前10時15分、離陸。機体の影が、近隣のゴルフ場を横切っているのが窓から見える。この時、飛行機には何度も乗っているのに、初めて「自分は空を飛んでいるのだな」としっかりと実感した。移動中、Spotifyでダウンロードした楽曲をオフラインで聴こうとするも、エラーが出るばかりで再生されず。何故かプレイリストは聴けたので、速水健朗ポッドキャストを聴く。聴き終えた後は、Kindleで『死にかけた僕はまだ芸人を辞めていない』(ナターシャ)を読む。

午前11時20分、成田空港に到着。すぐさま第2空港ビルへと移動し、電車のチケットを購入する。2570円。交通費と考えるとなかなかな高額に思える。もっとも、移動のためというより、時間のための出費である。午後12時10分、成田スカイアクセス線から京成スカイライナーに乗り込んで、京成上野駅へと向かう。周辺の席には海外からの観光客と思われる人たちが座っていて、ほんのりと海外にやってきたような気分にさせられる。もっとも私は海外旅行の経験など、一度もないのだが。実際に異国を訪れたときに感じる自らの異物感は、このような程度のものではないだろう。

午後12時45分ごろ、京成上野駅に到着。午後1時、JR上野駅に移動し、コインロッカーに着替えなどを入れた大きい荷物を預けて、山手線で秋葉原駅に移動。午後1時5分ごろ、秋葉原駅に到着。カサブランカへ。冷たい肉そばを食べる。しっとりとしたバーのような空気感、食券を出してから料理が出されるまでのスピード、麺の太さ、肉の量、汁の辛みと、料理を構成するそれぞれの要素があまりにも強烈で、料理そのものの味に関しては、あまり記憶していない。何がなんだか分からないうちに食べ終えていた。

午後1時半、末広町駅に移動して、銀座線で表参道駅へと移動。午後1時55分、表参道駅に到着。午後2時20分、「笑うアートマンションと10人の住人展」を見るために、デザインフェスタを訪れるも、当日券完売のため入れず。ショップでショッピングトートバッグとランダムアクリルキーホルダーを購入(後に開封したところ、ピュティフィとのコラボキーホルダーだった。かわいい)。午後2時半ごろ、岡本太郎記念館へ移動。想像していたよりもずっと小規模な施設で、僅かな時間で全体をぐるりと廻ることが出来た。お土産コーナーで「図面」「殺すな」のハンカチを購入する。

午後3時半ごろ、表参道駅に舞い戻り、銀座線で上野駅に移動。時間があれば、もっとあっちこっち見て回る予定だったのだが、東京に到着してから休みなく移動しまくっていたためか、心身ともにすっかり疲れきってしまった。

午後4時、上野駅に到着。コインロッカーに預けた荷物を回収し、今夜の宿であるカプセル&サウナ北欧へ向かい、チェックイン。カプセルは既に満室とのこと。相変わらずの人気ぶりである。カプセル内でしばらく休憩したところで、午後4時半に再出発。同人誌や古い写真集を漁るために、山手線で秋葉原へと移動する。しかし、しばらく街中を散策するも、良さそうな本には巡り会えず。無念。

午後5時半、三省堂書店で『さだまさし解体新書 ターヘル・サダトミア』を購入。午後5時50分、喫茶室ルノアールで休憩。水出しコーヒーを飲む。午後6時45分、上野駅に戻り、夕飯に富士そばを食べる。特もりそば。「富士そばは安い」というイメージが頭の中にあったので、ざるそばの大盛りが720円もしたことに少し驚いてしまった。かつ丼セットでも良かったのかもしれない。

店を出て、近場のセブンイレブンに赴き、チケットを発券する。ずっと電子チケットだと思い込んでいたため、この時点まで発券していなかったのである。そのまま横浜家系ラーメン壱角家へとなだれ込み、明太油そばを食べる。特もりそばだけでは物足りなかったのである。「味が濃い」というよりは「しょっぱい」という味で、脳に電気が走ったような感覚を覚えた。血圧が心配になる。

午後10時半、北欧へ帰還。大浴場で身体を癒し、休憩所でビールと軟骨の唐揚げをいただき、午前0時に就寝。