白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「こそこそチャップリン」(2016年3月5日)

「好きな人のタイプ」。「同じ条件のブサイクとイケメンのどちらが良いか?」という質問に対して、様々な理由をつけて必ず「ブサイク」を選んでしまう山﨑に、なんとか「イケメン」を選ばせようとする山添。相席スタートというと、ちょっと性的な要素を生々しく描き過ぎているところがあって正直なところ苦手だったのだが、今回は面白かった。素直にイケメンを選ぶことのできない女性の複雑な心情を、上手く漫才に反映していたように思う。山﨑の言動が単なるボケではないところが実に良い。二人の認識がガツンとぶつかり合うことで笑いが起きている。「(性癖は)ちょっとSがいいな……」「チャックがいっぱい着いてる服ばっかり着ない?」「(私の友達は)出産リミットとスピリチュアルの話しかしないよ?」など、ワードも良い。いつかブラックマヨネーズみたいな爆発を見せてくれると嬉しいなあ。

 

  • パーマ大佐【23

1週勝ち抜き。版権ネタだったためにネット配信されなかったため、内容は確認できず。……もうすぐ全国放送になるというこのタイミングで、どうしてそんなややこしいネタをやってしまったのか……と、ケチをつけるのは、流石に無理があるという話なのだが。これまで一度も起こらなかった事態がここにきて発生してしまったことに、無念が残るのである。とりあえず合格したらしいので、次回を楽しみに……。

 

【ふきだまりのコーナー】

オーストラリア、鬼越トマホーク、ザ・ギース、GAG少年楽団、全力じじぃ、トンツカタン、ニューヨーク、ネルソンズ、ハルカラ、平野ノラ、昼メシくん、マッハスピード豪速球、マツモトクラブが登場。土田がよく知っているという「全力じじぃ」、アラサー女性コンビ「ハルカラ」をクローズアップ。

 

  • ドドん【27

「ミュージシャン」。「ミュージシャンはかっこいい」という元ミュージシャンの安田に対して、「お坊さんの次にね!」と言い返す本物のお坊さんでもある石田が張り合う。ミュージシャンがやりがちな言動を坊主に置き換えるというシンプルで分かりやすい漫才。見た目のインパクトもあって、とても面白かった。ミュージシャンの「イエーイ!」に対して「遺影」を表現するなんてベタなボケも、あの見た目だとより面白く感じられるんだよな。たびたびユニゾンツッコミが繰り出されるのも良い。ただ、漫才の軽さよりも、今回は石田の軽妙なキャラクターに魅力を感じた。「ナム♪」と挨拶したり、中指を立てているように見せかけて説法印を作ったり、「ざんねん、ざんねんぶつ」と言ったり、なんだかいちいち面白かった。

 

「怖い話」。2週勝ち抜き。地元の友達と体験したとんでもない出来事を話そうとする加藤に対して鬱陶しい相槌を打ち続ける森枝に、加藤が役割の交代を提案する。「追い剥ぎ。追って剥ぐ」に始まり、稲川淳二のモノマネで「よ~く見たら怖くないな~」「(幽霊の手つきで)カマキリ……じゃないですか」「1upじゃないですか!」と、安定してバカなボケが小気味良い。後半、森枝の話をジャマしようとする加藤の相槌に、森枝が更にボケを重ねて切り返す展開になってからも安定感バツグン。とりわけ、最後の最後に繰り出された「トラブル。トラがブルッ!」「そしてシカがシャキッ!!!」は素晴らしかった。3週勝ち抜きで春の特番への出場が決定!

 

次回の出場は、相席スタート(1週勝ち抜き)、鬼越トマホーク、ドドん(1週勝ち抜き)、パーマ大佐(2週勝ち抜き)。