土曜深夜の視聴覚室

芸人のDVDについてなんやかんやいう

2018年5月の入荷予定

19「落談 ~落語の噺で面白談義~ ♯1「粗忽長屋」

19「落談 ~落語の噺で面白談義~ ♯2「火焔太鼓」

23「M-1グランプリ2017 人生大逆転! ~崖っぷちのラストイヤー~

ゴールデンウィークという鑑賞の時間を長く持つことの出来る連休を抱えているにも関わらず、リリース本数の少ない五月。ただ、テレビ番組に限れば、「いろはに千鳥」「さまぁ~ず×さまぁ~ず」「旅猿」「クレイジージャーニー」のソフトがリリースされる模様。テレビっ子にはたまらない月になりそうだ。今月の注目作も番組絡み。

「落談 ~落語の噺で面白談義~」は映像配信サービス・ひかりTVで放送されているバラエティ番組である。実際に落語を聴きながら一つの噺をテーマにトークを展開している。レギュラーに米粒写経。第一巻に水道橋博士、第二巻にナイツ塙がゲストとして出演。まだ一度も観てはいないが、盤石の布陣である。間違いなく面白いのだろう。

年に一度のお楽しみ・M-1グランプリのDVDは今回も充実の内容。決勝戦の模様は勿論のこと、十大会連続で敗者復活戦に出場したとろサーモンが過去に披露してきた漫才を自分自身で採点、ナンバー1ネタを決める「とろサーモンNo.1決定戦 T(とろ)-1グランプリ」を収録。長らくファイナリスト候補として名前が挙がっていたコンビなだけに、熱演を楽しめそうだ。

「トンツカタン単独ライブ「トンツカタンⅠ ~君の笑顔の為だけに~」」(2017年10月25日)

トンツカタン単独ライブ「トンツカタンI~君の笑顔の為だけに~」 [DVD]
 

2017年7月21日・22日にユーロライブで開催された単独ライブの模様を収録。

トンツカタンプロダクション人力舎所属のトリオユニットである。菅原好謙櫻田佑が組んでいたコンビに、森本晋太郎が加わる形で2012年に結成された。ユニット名は櫻田の兄が命名したもので、特に意味はないという。スクールJCA21期生。同期にはおとぎばなし、ヤマグチクエストなどがいる。

私がトンツカタンのことを知ったのは、とあるテレビのネタ番組。所属事務所も活動遍歴も知らずに彼らのコントを視聴したのだが、これがやたらと面白い。その後もいくつかネタを観て、これは完全に面白いトリオだという認識を取るようになった。そんな折に発表された、単独ライブのDVD。念願と言っても過言ではない。これは間違いなく面白いのだろうと期待に胸を膨らませて購入、鑑賞したところ……これが予想外の肩透かし。こちらが期待し過ぎていたのかもしれないが、それにしたって、まるで満足感が残らない出来映え。ただ、つまらなかったのかというと、そうでもない。これが難しい。一番扱いにくいタイプの作品である。つまらなくないのに物足りない。

本作の問題点を端的に言葉にするなら「単独ライブに特化し過ぎている」ところにある。前説をテーマにしたコント『魔王』、変化球タイプの歌ネタ『曲にするわよ』、コントと映像を掛け合わせた『自供』、コントの世界を超えたメタ視点を笑いに昇華している『リアリティ』など、ネタ番組に掛けられるような一本立ちしていないコントがやたらと多い。無論、単独ライブなどというものは芸人にとっての独壇場なので、基本的には何をやってもいい。しかし、数々のコント師を世に送り出してきた芸能事務所において、次世代を担うホープとして注目を集めているトリオが、第一弾を冠した単独ライブにおいて本来の魅力的なネタよりも一回こっきりであろう離れ業のようなネタに特化するというのは、ちょっと本来のトリオとしてのベクトルと違うのではないかと。ことによると、単独ライブということを意識し過ぎて、うっかり空回りしてしまったのかも……って、どんだけ忖度しているんだ私は。

……と、このようなことを書いてしまうと、ちゃんとしたコントをまったくやっていないのではないかと思われそうだが、一応、きちんと面白いネタもある。初めての客が相手だったとしても、まるで常連客のように接するサービスの居酒屋を『居酒屋』と、出された料理を口にするたびに何かと感動を覚えてシェフを呼び出す客に翻弄される様を描いた『シェフを呼んで』である。この二本は切り口も良かったし、展開も魅力的だった。特に『シェフを呼んで』は、レストランの落ち着いた雰囲気と丁寧に積み重ねられていくバカなやり取りのギャップがとても面白かった。オチの切れ味も見事。ただ、その一方で、このご時勢にTHE ALFEEをモチーフとしたコント『誕生秘話』みたいなネタも。2010年代も終わりが見え始めているというのに、まだTHE ALFEEは擦られるのか……。

これらライブ本編に加えて、特典映像としてメンバーがセレクトしたベストネタ四本を収録。ネイティブな英語で周囲から浮いてしまう帰国子女のために、あえてカタコトの英語を勉強させる塾の授業風景を描いた『カタコト塾』。女友達の部屋に“G”が出てきたというので、夜中にもかかわらず呼び出された青年が目にした“G”の正体は……『G』。友達に連れてこられた秋葉原のカフェは、昔ながらのオタク風の店員から接客を受ける店だった!『アキバ系カフェ』。ベンチに座ってイチャイチャしているカップルが、お互いの変化について「気づいた?」と質問し合うのだが、その内容があまりにもエグくて……『気づいて』。いずれ劣らぬ傑作揃いである。『カタコト塾』『G』『アキバ系カフェ』は以前にネタ番組で視聴したことのあるネタだったが、当時と変わらない面白さだった。これだけのコントを作ることが出来るのに、どうして本編であんな感じになってしまったのか。

なお、トンツカタンは2018年3月にユーロライブで単独ライブ「トンツカタンⅡ ~さよなら さよなら こんにちは~」を敢行済。現在、こちらのソフト化は予定されていないようなのだが、どうなるのだろうか。ナンバリングを付けているのだから、続けてリリースしてほしいところではあるのだが。

◆本編【74分】

「魔王」「居酒屋」「卒業アルバム①」「誕生秘話」「卒業アルバム②」「曲にするわよ」「ザコYouTuber①」「自供」「シェフを呼んで」「ザコYouTuber②」「リアリティ」「菅原脚本 みなさまへのおたのしみVtR」「覚えてろよ」

◆特典映像【12分】

「カタコト塾」「G」「アキバ系カフェ」「気づいて」

「立川志ら乃と山口勝平の落語会」(2018年4月15日)

午前九時起床。

身支度を済ませて、午前十時に車で自宅を出発。

午前十一時ごろ、宇多津駅に到着。同十七分発の瀬戸大橋線に乗り込み、岡山駅へと移動。午前十二時半に岡山駅へ到着。一時間ぐらいで着くだろうと目論んでいたので、少しだけ慌てる。そういえば鈍行だった。

ひとまず「とらのあな 岡山店」へ移動。

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下心をむき出しにしながら肌色がやたらと多い同人誌のコーナーを物色していると、以前から気になっていた『パンツ専門ポーズ集』を発見。私はイラスト描きではないが、エロティシズム表現には強い関心を持っている人間なので、これを入手することに必要性を感じ、致し方なく購入した。帰宅後、購入したからには内容を確認せねばなるまいと慎重にページを開いてみたところ、色々な人たちが色々と大変なことになっていた。実に恐ろしい。

パンツ専門ポーズ集 パンツが大好きだから、大至急パンツを描きたい!

パンツ専門ポーズ集 パンツが大好きだから、大至急パンツを描きたい!

 

購入後、今回の目的地がある「イオンモール岡山」へ。

とりあえず昼食を取ろうと思い、五階のフードコートへ向かうも、ちょうどお昼時ということもあって、席がまったく空いていない。こうなると、もうどうにもならないだろう……と思いながらも、一縷の希望を求めて六階・七階のレストラン街へと移動。しかし案の定、どの店も沢山の行列を作っていて、やはりどうにもならない。仕方がないので、五階の無印良品でバームクーヘンとトウモロコシ茶を購入、中庭で食べる。家族連れやカップル、友達同士でキャッキャと盛り上がっている空間で、孤独に食べるバームクーヘンというのはなんともいえない味である。

食後、トイレで用を足し、本日の会場である「おかやま未来ホール」へ。物販コーナーで手ぬぐいと落語CDが売られているのを見かける。本日の主役である立川志ら乃山口勝平の手ぬぐいがそれぞれ二種類ずつと、過去の公演での音源を収録したCDが三枚。普段の落語会ならば即座に手を出すところだが、志ら乃師匠の実力もよく分かっていない状態なので、一旦スルー。チケットをもぎってもらい、ホールへ。前から七列目、真ん中寄りの席。なかなかの好位置である。

午後二時開演。

 オープニングトーク

のゝ乃家ぺぺぺぇ「初天神

立川志ら乃「火焔太鼓」

 仲入り

のゝ乃家ぺぺぺぇ「権助魚」

立川志ら乃「雲八」

 エンディングトーク

まずは二人によるオープニングトークから。今回の二人会が開催されるに至った経緯、本業は声優の山口勝平が“のゝ乃家ぺぺぺぇ”として落語を始めた理由などが軽妙に語られる。ちなみに、今回の会場はキャパ600人なのだが、当初は100人集まればいいほうだろうと思われていたにも関わらず、当日券も合わせて300人分ほど売れた……とのこと。ことによると、今後も同傾向のイベントが開催されていくかもしれない。

山口勝平もとい“のゝ乃家ぺぺぺぇ”は古典落語を二本。父親と子どものやり取りを描いた『初天神』、田舎者の権助のすっとぼけた態度がコミカルな『権助魚』。どちらも落語家の語り口としては物足りなかったが、演技力と声量は確かで、流石はプロの声優といったところ。特に『初天神』に登場する子どもは上手かった。

対する立川志ら乃師匠は、古今亭の至宝『火焔太鼓』と漫画「昭和元禄落語心中」に着想を得た創作落語『雲八』で勝負。それなりに落語を齧っている身だから分かるのだが、これはなかなかに攻めたチョイス。地方公演で、しかも山口勝平の名前に惹かれてきたであろう観客が多い会場で、あえて手堅いネタではない『火焔太鼓』を選ぶ姿勢。素晴らしい。それでいてバカみたいにウケるのだからたまらない。文字通りドッカンドッカン笑いが起きていた。落語家を主人公とした『雲八』も素晴らしかったが、これでもかとギャグを散りばめた『火焔太鼓』が秀逸。特に古道具屋の亭主が屋敷に太鼓を持参したら起こるだろう出来事を女房が妄想するくだりはたまらなかった。あまりにもハチャメチャだったので、思わず仲入りの際に公演CDを買いに行ってしまった。

終演後、エンディングトークはそこそこに、サイン会へ。一応、CDを買ったので、参加することに。サインを貰い、握手をする際に、何か一言付け加えようと思っていたのだが、ここで何かヘンテコなことを言ったら困らせるだけなので、ただ単純に「お疲れさまでした」とだけ声を掛けさせていただいた。

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全てが終わったところで、HMVに移動。Creepy Nutsのアルバムを買う。

クリープ・ショー

クリープ・ショー

 

そしてフードコートで「かばくろ」のお得セットを食べる。

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食後、岡山駅へ移動し、快速マリンライナーで香川に戻る。

以下略。お疲れさまでした。

「ENGEIグランドスラム」(2018年4月7日)

和牛「漫才:クラブで楽しむ人が苦手」

アンジャッシュ「コント:部長のカツラ」

ブルゾンちえみwithB「価値観」

TKO「コント:モロゾフ後藤」

 トライアウト:チョコレートプラネット「コント:手紙」

 トライアウト:うしろシティ「コント:転校生」

 トライアウト:アルコ&ピース「コント:サプライズプレゼント」

流れ星「漫才:盆踊りのメロディ」

ロバート「コント:プロフェッショナル」

南海キャンディーズ「漫才:合コン」

スピードワゴン「漫才:心理テスト」

野性爆弾 くっきー「シャコ」

とろサーモン「漫才:カミナリ親父」

ジャルジャル「コント:オペラ歌手」

ハライチ「漫才:未知の生物が寄生」

 歌謡ショー:ZURADWIMPS「前前前髪」

 歌謡ショー:水谷千重子×八公太郎「フレンズ音頭」

 歌謡ショー:ロバート秋山「願い」

東京03「コント:小芝居」

陣内智則「コント:セミ」

千原ジュニア「かっこいい書き方」

ナイツ「漫才:人の名前が出てこない」

バカリズム「僕と富山県

テンダラー「漫才:指輪でプロポーズ」

立川志らく「落語:死神」

 スゴい!:プラス・マイナス「漫才:引越の挨拶」

 スゴい!:佐久間一行「だ~れも悪くない・流木のある雰囲気」

 スゴい!:ショウショウ「漫才:カリオストロの城

濱田祐太郎「漫談」

神田松之丞「講談:宮本武蔵

博多華丸・大吉「漫才:万歳三唱」

爆笑問題「漫才(森友問題、セクハラ、ツッコミはパワハラ?、モト冬樹と違法飼育、学ランの刺繍)」

面白かったのは、和牛、流れ星、スピードワゴンジャルジャル、ハライチ、東京03千原ジュニア、神田松之丞。ジャルジャル、ハライチ、東京03は観たことのあるネタだったけれど、変わらず面白かった。いずれも不朽の名作である(ジャルジャルのコントはあの髪型にしたかっただけのような気がしないでもない!)。

和牛は完全に脂が乗っている状態。水田が演じる“クラブを楽しんでいる人たち”の動きは、ちょっと思い出しただけでニヤケてしまうインパクトがあった。漫才コントにあえて入らないスタイルで来た流れ星は、ほんのり新機軸を見せてきたような……記憶に残っていないだけなのかもしれないが。スピードワゴンはここにきて、名古屋出身であることを全面的にアピールした漫才を披露。まだまだ色んな表情を見せてくれる。嬉しい。千原ジュニアは新ネタ。発想もさることながらオチも鮮やかで、パフォーマーとして仕上がってきているなあと。神田松之丞は流石の熱量。番組に合わせてきた志らく師匠も見事だったが、この番組にストレートで切り込んでくる若さに魅力を感じてしまった。グウの音も出ない。

放送前に期待していた佐久間一行はややウケで終わった感。単独で披露されたバージョンよりも大衆向けにアレンジされた『だ~れも悪くない』が、良くも悪くも刺さり切らなかったような。ただ、後半の『流木のある雰囲気』は見事。ちょっとしたインテリアに始まり、ありとあらゆる場面に流木をあてがうことで、本来ならば違和感が生じるところを、それでも「確かに雰囲気がある……!」と納得させてしまう技量を見せていた。これを機会に、また呼ばれると嬉しいな。