白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

いわばそれは夏のせい。

暑い日が続いている。余裕で三十五度を超えていく気温は、もはやこちらを殺しに来ているようにすら感じられる。否、広い世間を見てみると、実際に人も死んでいるのだから冗談じゃない。適切な温度なんて言ってる場合じゃない。一旦、環境問題も電気代も全て忘れて、徹底的に冷房機の設定温度を下げなくては。無論、水分もしっかりと補給。カフェイン少なめの麦茶を常駐。もうまっぴらだ、もうまっぴらだ。甲州街道はまだ夏なのか。秋が来ない、秋が来ない、飽きの来ない暑さはもう必要無い。少なくとも仕事のある日は、もう。ああ、八月はまだなのかなあ、お盆休みはまだなのかなあ。今の私の望みはただひとつ。

冷房の効いた部屋で寝転んで、窓の向こうの熱気眺めて、アイスかかき氷しゃくりながら、例えば、こういう曲を聴きながら。