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さあ、水道の蛇口を開け。

『R-1グランプリ2026』優勝者決定!

どうも菅家です。R-1面白かったですね。

ただ、どの芸人のネタが一番面白かったかって聞かれると、けっこう迷っちゃう感じの大会だったような気もしますね。全員がそれぞれの方向性で面白くて、突出して「これが面白かった!」と決められないというか。めちゃめちゃ美味しい町中華の店に来たような感覚とでもいえばいいのでしょうか。「今日は醤油ラーメンにしようか」「今日はチャーハンにしようか」「今日は麻婆豆腐だな」みたいな、その日の気分で好きなメニューが変わる感じ。そういう意味では本当に素晴らしい大会でしたね。

その中でも、個人的に好きだったのは……いやー、本当に難しいですけど、やっぱりルシファー吉岡でしょうか。おなじみの教師の衣装で登場した時点でちょっと笑っちゃいましたけど、あのネタの視点というか切り口というか……どういう日常を送っていたら、ああいう発想が生まれるのでしょうか。ことによると、実際に似たような経験をしていて、それを自分の中で消化しようと試行錯誤していたのかもしれません。ちょっととんでもないネタでしたね。ただ、やっぱり『婚活パーティ』に比べると……みたいなところも。アレはちょっと名作過ぎました。アレを超えたときこそ、ルシファー吉岡優勝の時だと思います。

あと、印象に残っているところでいうと……九条ジョーのアフタートークは完全に打ちのめされました。無駄を削ぎ落した完成されたネタを用意することが大前提とされているようなところがある賞レースで、完全にネタが終わったと思わせたところに、アフタートークを持ってくるという発想の凄みっていうんですかね。逆にいえば、「賞レースはこうあるべき」という固定概念の隙を、まんまと貫かれたということでもあります。アフタートークからの展開が用意されていたら、とんでもない結果になっていたかもしれません。

ファイナルステージは接戦でしたね。ファーストステージでのパフォーマンスを伏線にしてみせた渡辺銀次、ファーストステージとはまったく違う方法論で爆笑をかっさらった今井らいぱち、よりファンタジー色の強い世界観を見せつけたお抹茶……三者三様の特性を活かしきっていたように思います。……嘘です。お抹茶に関しては、明らかにパワーダウンを感じました。その設定はコンプラ的にどうなの?という意識が働いて、勢いにブレーキがかかったというのもあると思います。もし、あの場面でお抹茶が、ファーストステージと同じクオリティのネタを披露していたら……結果がひっくり返っていたかもしれません。

とはいえ、今井らいぱちの優勝について、何の不満もありません。仕上がったキャラクターで登場し、“用意したパワーポイントが使えない”という悲哀、それらが高速で処理されていく様子を可視化した可笑しみを見せつけたファーストステージでのパフォーマンスは見事でしたし、MOROHAを思わせるラップで絵描き歌を披露するというギャップを主軸とした骨太なネタをぶち込んだファイナルステージのパフォーマンスもシンプルにバカバカしくて最高でした。優勝、おめでとうございます!