ソニーがBlu-rayレコーダー全モデルの出荷を終了すると発表した。
出荷終了の理由について、ソニーは“動画配信サービスの普及”“見逃し配信コンテンツの増加”などを例に挙げ、“レコーダーによる録画需要が大きく減少している市場環境や市場の成長性を鑑みて”と説明をしている。要するに「見逃したテレビ番組を配信で補填できる時代になってレコーダーの売り上げが落ちたから、撤退します」ということだろう。映画やドラマもサブスク配信で視聴することが当たり前になっている昨今、「このままだとDVD・Blu-rayのようなソフトの新作がリリースされなくなるのではないか?」と危惧する声を見かけることも少なくなかったが、よもや録画媒体の方が先に終焉が見えるような事態になろうとは思ってもみなかった。
今でこそ、日用品を購入するかのような感覚で芸人のDVDを収集し続けている【コレクター中年】な私だが、かつてはテレビ番組を録画しまくる【ビデオデッキ少年】であった。後で見返すことのないだろう番組を録画したビデオテープを貯め込むことに、ヨロコビを感じるような少年だった。思い返してみるに、当時の私は「記録する」という行為そのものに感動していたのかもしれない。すべての人に平等に時間は流れていく。すべての現在は過去になってしまう。でも、テレビ番組は違う。テレビ番組は録画しておけば、その時間をいつまでも残すことが出来る。アーカイブを保存することが出来る。それがなんだかとても崇高なことのように感じられていたのだろう。……なんなら今も、そんな風に感じられているからこそ、DVDのコレクターなんて奇特なことを続けているかもしれない。
これからの時代は、そういう酔狂なことも出来なくなってしまう(かもしれない)のかと思うと、やはりちょっと寂しい。映像を個人で保有する時代は終わりを迎え、公式から配信という名の施しを受ける時代がいよいよ本格的に到来するのだ。そうなると、どうなるのだろう。なんとなく違法アップロードが爆増するんじゃないかって気がするのだけれど……いや、むしろ罰則が厳しくなるのかもしれない。まあ、分からないけれど、なにやら時代のひとつの終わりを感じさせられるニュースだった。
追記。蛇足的な記事を書いた。
お暇なときにでも。