年を重ねて、驚かされたことのひとつとして、夜更かしが出来なくなったことが挙げられる。二十代のころは、深夜一時半を過ぎるまで起きていても、さして苦も無く翌日の朝を迎えることが出来ていたものである。ところが今では、午前零時を過ぎるころには布団の中に入っていないと、次の日のコンディションが明らかに悪い。ただ眠たい、ただ疲れが残っている、という程度ではなく、はっきりと体調不良の実感を覚えるのである。例えるならば、それなりに体力を消耗する作業を終えて、午後三時を迎えたときの状態に近いかもしれない。さっきまで布団の中で休んでいた筈なのに、既に一日の大半の作業を片付けたような体力の低下を感じるのである。そんな状態で迎える朝ほど苦しいものはない。もっとも、加齢とともに経験値を重ねているので、そういう状態でも一日を乗り切るための力の抜き方も心得ているつもりだが、それでもやはり苦しいことには変わりない。普段よりも時刻を確認する回数は明らかに多くなるし、ちょっとした作業の隙を見つけては休憩に入る頻度も高くなる。仕事の集中力も低下しているため、作業中に自分の脳内で勝手に作り上げたオリジナルアニメのオープニングが再生されていることもある。……なので、自分と同世代(或いは上の世代)の人が、深夜ラジオをリアルタイムで聞いているという話を耳にするたびに、どうやって日常生活を過ごしているのだろうかと不思議な気持ちにさせられる。早めに布団に入って、放送時刻に目覚まし時計を合わせているという話も聞くが、どう考えても生活リズムが狂う習慣である。いつか病気になるのではないかと心配になる。もっとも、そういう人は心身ともに鍛え上げられた、比類なき鉄人である可能性も捨てきれない。だとしたら、なんだかとっても羨ましい話である。