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また性懲りもなく瓶蓋ジャムを買い求める

最近観たアニメ映画の話。

ここ最近、「たまには能動的に活動しないと、心の感度が下がっていってしまうのではないかしらん」という不安に駆られ、近所のレンタルビデオで自分の中ではやや視聴ハードルの低いジャンル“アニメ映画”作品を借りてきて、あれこれ鑑賞している。以下、その感想にも満たない、覚書のようなもの。

 

キリクと魔女』で知られるミッシェル・オスロ監督による短編集。作中に登場するストーリーテラーが、観客からのリクエストに応える形式で創作する物語がアニメーションとして描かれる……という設定は『プリンス&プリンセス』『夜のとばりの物語』などの過去作品を彷彿とさせる。物語そのものは至ってシンプルで意外性のないものなのだけれど、そのことが却って背景に描かれている美術の色彩を際立たせている。なんとも美しい。アニメ映画で見た空の透き通るような青さに感動させられたのって、いつ以来のことだろう。

 

日々の暮らしに希望を見出せない少年たちが、獅子舞競技に魅せられ、大会への出場に向けて奮起する。少年たちがえげつないほどに理不尽な目に合って心が折れそうになるも再燃するシーンや、シリアスなシーンにも散りばめられるコメディパートなどに、往年のジャッキーチェン作品を思い出す。子どものころ、ビデオでジャッキー映画を見るのがそこそこ好きだったので、なんだか懐かしい気持ちになった。中国映画って、なんだか底知れない熱を帯びている。国民性みたいなものが表れているのかもしれない。

 

漫画家のきくちゆうきがX(旧Twitter)上で代表作『100日後に死ぬワニ』の続編作品『100日後に死ぬ(×)ネズミ』を公開し始めて、懐かしい気持ちになったので鑑賞(映画自体は初見)。当時、原作である『100日後に死ぬワニ』が苛烈なバッシングを受けていたために、本作もかなりキツめに批判されていた記憶があるのだけれど、普通に普通に傑作。原作のブラックユーモア要素を削り落としてフリーターとしての人生のモラトリアム期間を描いている前半パートはとにかく無駄がないし、ワニがいなくなってしまって絶望に満ち溢れたかのような日常を描いた映画オリジナルの後半パートに至るまでの流れもオーソドックスで、かなり涙腺を刺激させられた。特にカエルの存在が素晴らしい。公開当時は「ウザい」としかいわれていなかったらしいのだが、親しい人の死から無理やりに立ち上がろうとしている人間の悲劇的なみっともなさをあんなにも的確に描けていることに、もっと気付くべきである。

 

クレヨンしんちゃんの映画とは思えないほど、ちゃんとミステリー映画になっている」という評判を耳にして、気になっていたので鑑賞。お馴染みのカスカベ防衛隊の五人が、市立天下統一カスカベ学園(通称・天カス学園)に一週間の体験入学をしていたところ、風間くんがとある事件に巻き込まれてしまったため、解明へと乗り出す。正直、前評判をあまりにも鵜呑みにし過ぎていたため、ミステリー要素については若干の肩透かし。とはいえ、お馴染みのバカバカしさと謎解き要素を混ぜ込んだようなストーリーは、なんとも良い塩梅だった。そんなことより、風間くんである。本作における風間くんの振る舞いがとにもかくにもスゴい。これについてはあんまり多くを語りたくない。ただただ見てほしい。何も知らない状態で、風間くんの感情と本音の重さを体感してほしい。あ、あと、何の脈絡もなく、ハシビロコウに扮した風間くんのデザインが最高なので、そちらもあわせてご覧ください。

 

もうしばらくアニメ映画を観続けるかもしれない。