令和時代のお笑い公論

心が腐る、その前に。

「第41回ABCお笑いグランプリ」(2020年7月12日)

オープニングアクト
エンペラー「漫才:女に生まれ変わりたい」(第40代目王者)
霜降り明星「漫才:シンデレラ」(第38代目王者)
ミルクボーイ「漫才:俺」(第32回決勝進出)

【Aブロック】
世間知らズ「漫才:横顔が恰好良い」
チェリー大作戦「コント:テスト中に…」
からし蓮根「漫才:囚人」
☆オズワルド「漫才:ランドセルか地蔵か」

【Bブロック】
ベルサイユ「ピン芸:男と女は夢芝居」
カベポスター「漫才:ストリートミュージシャン
コウテイ「漫才:田舎に住みたい」
そいつどいつ「コント:すっぴん」

【Cブロック】
フタリシズカ「コント:アイドルオーディション」
滝音「漫才:織田信長
ビスケットブラザーズ「コント:エロい友達のお母さん」
さや香「漫才:うんちく」

【ファイナルステージ】
オズワルド「漫才:想像の子ども」
コウテイ「コント:大怪盗ロゼロ」
フタリシズカ「コント:テレパシー転校生」

ABEMAでの配信を視聴。デビュー10年以内の芸人を対象とした賞レースということで、M-1やR-1、KOCに比べて芸が未熟な芸人が多く、だからこそ未来のある大会なんだなあと改めて感じさせられた。ファイナルステージに進出した三組は言うまでもなく、どのコンビも素晴らしかった。特にオズワルドは、良くも悪くも狂い散らかしているところを確認できたことが嬉しかったな。

予選落ち組では、テスト中にもかかわらず生徒の誰かが歌い始めたのだがマスクのせいで誰の仕業か分からないチェリー大作戦、彼氏の前ですっぴんを見せることにためらう女が延々と躊躇し続けるそいつどいつ、なんだかエロい友達のお母さんの正体がどんどん明らかになっていくビスケットブラザーズの三組が面白かった。とりわけチェリー大作戦のコントは今の時代ならではの設定で、見事の一言。平場も強そうな雰囲気が感じ取られたので、今後の活躍にも期待したい。それ以外では、唯一のピン芸であるベルサイユが衝撃的。完全に自身のスタイルをパッケージ化していて、時代が時代なら、もっとハマッていたのではないかという気もする。下手に消費されることなく、あのショー形式の芸を極めてもらいたい。

漫才組は台本重視とパッション重視が混ぜこぜになっていて、その中で突出していたオズワルドとコウテイがファイナルステージに進んだ印象。カベポスターも滝音も、面白いんだけれど何かが足りないような気もする。ここからの紆余曲折に注目したい。その意味では、さや香の漫才はなんだったんだろうか。肯定も否定もしないが、あれは一体なんだったんだろうか……。