令和時代のお笑い公論

笑いの粗熱が冷めるまで

「キングオブコント2020」開催に思うこと。

どうも菅家です。好きな寿司ネタはエンガワです。

キングオブコント2020』開催が決定されましたね。新型コロナウィルスの影響で中止も有り得るのではないかという不安の声も上がっていましたが、これで一安心といったところでしょうか。もっとも、近年のキングオブコントは、他の賞レースに比べて否定的な意味合いで話題に上がることも少なくなかったため、それほど開催を切望されていなかったような気もしますが。 

もちろん、若手芸人がフックアップされるための場が多いに越したことはありません。ですが、昨年大会において、最終決戦のネタの後で審査員のコメントを聞かされている最中のジャルジャル福徳の表情、大会終了後に放送されたとある番組で昨今の大会の問題点を訴えていたゾフィー上田の感情などを思うと、よほどの改善がなされない限り、賞レースとしてのKOCには期待を持つことなど出来ようがありません。かつての、そして今の『M-1グランプリ』がそうであるように、キングオブコントもまた芸人や視聴者に愛され、望まれ、思いを馳せる大会であってほしいのです。

その意味では、今大会のルールで「準決勝と決勝は原則同じ2ネタ披露になります。※決勝戦で披露したネタを除き、過去に披露したネタを再度披露する事は可能です」と明記されたことは、ちょっとした前進といえるのかもしれません。恐らくはゾフィー上田による苦言を受けて明文化されたのでしょう。ですが、そもそも上田が問題視していたのは、「二年連続で同じネタを披露すると観客のウケが悪くなるので準決勝では新ネタをやるしかない」という理由から「去年の準決勝で披露した面白いネタを準決勝で出来ない→原則同じネタをやらなくてはならない決勝戦でも出来ない」という事態を生んでいるので、根本的な解決には至っていないような気がします。

そもそも、決勝戦で2ネタ披露できるユニットがファイナリスト10組中3組だけのルールにもかかわらず、どうして準決勝に進出した全組に2本ずつ別々のネタをさせるのか、その理由が分かりません。以前のように、ファイナリスト全組が2本ずつネタを披露できるシステムだったならば、テレビで放送する以上はチェックする必要があるため、理解出来ます。ですが、その大半の2本目のネタが放送されない現在のシステムにおいて、そのルールは果たして固持しなくてはならないものなのでしょうか。ていうか、そういうシステムにしているのに、二本目で失速する芸人が出てしまった例もあるのに(2018年のチョコレートプラネット)、いつまでそんなこと続けているのでしょうか。芸は水物、その時々によって、評価は変わるものだというのに。

その他、いろいろと思うところはありますが、イチ視聴者としてはなによりも「ファイナリストシークレット制」を今年はどうするつもりなのかが気になります。視聴率対策のための措置なのだとは思いますが、大会全体の士気を下げる最悪の要因としか思えません。ファイナリスト発表から大会当日までの期間、決勝進出を果たした芸人はそのことをメディアで取り上げてもらえませんし、ファンは芸人にエールを送ることも出来ません。そういった副産物的な旨味を取り上げられて、どれほど楽しめるというのでしょうか。ご配慮いただけますと有難いのですけれども。

(基本的には若手芸人の発掘と育成、ジャンルの啓蒙を目的とした賞レースにおいて、ベタと下ネタにまみれたどぶろっくの『金の斧 銀の斧』を優勝させた決勝の審査員についても思うところはありますが、実際に笑ってしまったこともあって、自分の中で上手くまとまっていません。でも、このご時世、「大きなイチモツをください~!」ってフレーズのネタを一大賞レースで優勝させてしまえる感覚はちょっと引っかかってます)

何はともあれ『キングオブコント2020』の開催おめでとうございます。