白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「日本エレキテル連合 単独公演「地獄コンデンサ」岩下の新生姜と共に」(2017年9月18日・高松)

日本エレキテル連合が高松で単独公演を開催するというので観に行く。

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会場は四国最大級のライブハウスを自称している「高松festhalle」。なにやら大きく出ているように聞こえるが、あくまでもライブハウス基準なところが何ともいえない。ここでは以前、水曜日のカンパネラのライブを鑑賞した。当時、水カンのライブはオールスタンディングだったが、今回の日エ連のライブは全席指定とのこと。パイプイスでも引っ張り出すのか、それとも地べたに座らされるのか……いずれにしても、お尻が大変なことになりそうだ。そんなことを想像しながら、ライブ当日を迎えた。

開演は午後四時。一般のお笑いライブに比べ、少し早めに設定されているのが嬉しい(帰宅の時刻が遅くならなくて済むからだ)。とはいえ、その分だけ遅刻してしまう可能性が上がるので、この日は午前中に愛車で自宅を出た。そして正午には高松に到着。「ゆめタウン高松」で秋物の服を探してみたり、「イオンモール高松東」で東京03のライブビューイングのチケットが売られていないかチェックしてみたり、それぞれの店内にあるパン屋で昼食用のパンを買って食べ比べてみたりしているうちに、午後一時を迎える。“何事も余裕をもって行動した方が良い”という先人の教えに則り、まだまだ時間には余裕があったが、高松festhalle近郊の有料駐車場に車を停める。その足で高松市内にある「本屋ルヌガンガ」へ。

「本屋ルヌガンガ」は今年八月に開店したばかりの新刊本屋である。店主が一冊一冊の本を吟味して仕入れているという妙に意識の高い本屋で、大手書店の売りである“量”よりも“質”で勝負しようという姿勢を個人的には気に入っている。本を売るだけではなく、映画の上映やヨガ教室、ワークショップなどにも力を入れていて、とにかく意欲的に何んでもやっていこうという気持ちがしっかりとカタチに表れているところも実にいい。そんなわけで今回も店を訪れたのだが、ここにきてある問題に直面する。せっかくクセのある本屋に来たのだから、是非ともクセのある本を買わなくてはならない、という気持ちが必要以上に本を探させるのである。結果、かなりの時間をかけて、店内を物色してしまった(実際には計っていないが、一時間近く滞在していたようだ)。結果、以前から欲しかった小山健の『手足をのばしてパタパタする』を偶然にも発見したので、これを購入した。

手足をのばしてパタパタする

手足をのばしてパタパタする

 

今、ブレイク前夜だと思う。

本屋ルヌガンガで過ごした時間がかなり楽しかったからなのか、ついつい気持ちが乗ってしまい、その流れで近くにある中古同人誌ショップ「ギルド」に行ってみる。店舗の大半をアダルト系同人誌が占めているお店なのだが、一般書コーナーで売られている本が妙にマニアックで(と学会とか、押井守立喰師列伝』とか)、アダルトを売るのは本意ではないのだろうか……と少しだけ思った。ギルドを出たら、今度は歩いて数分のところにある「ジュンク堂書店 高松店」へ。……結局、大手の書店にも行くんかい!というツッコミが聞こえた気がしたが、ここはあえて無視する。サブカルコーナーで売られていた以下の本が気になったが、今回は買わず。

思い出のバカレコード大全 (OAK MOOK-620)

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タキモトの世界

タキモトの世界

 

まあ、ここだけの話、私は電子書籍派なのだが(どないやねん)。

午後三時半、店を出て高松festhalleへ。男性スタッフにチケットをもぎってもらうと、同時にピンク色の折り畳み傘くらいの長さのピンク色の歪んた形のスティックを受け渡される。こ、これは、エッチなビデオの中盤ぐらいとか、エッチなお店の店頭とかで目にする、あれではないか! 狼狽した私は、その感情を思わず「えっ」と口に出した。するとスタッフも私の動揺を察したようで、「あ、岩下の新生姜です」とそれの正体を説明し始めた。いや、しかし、これはどう見ても例のアレでは……。フクザツな感情を胸に抱いたまま、ドリンク代の500円を支払う(高い)。この時、ドリンク代の担当者は女性だった。ああ、私は今、歪んだピンク色のスティックを脇に抱えながら、女性にお金を支払っている……場所が場所ならとんだ変態ではないか。困ったもんだ(薄笑いを浮かべながら)。なお、この新生姜の使い道は……秘密で。

ロビーに設置されたバーカウンターでジンジャエールを受け取り、一気に飲み干す。ホール内に持ち込んでも邪魔になるだけだから、とっとと処分してしまう。そして物販コーナーへ。Tシャツ、フェイスタオル、公演CDなどが売られていたので、フェイスタオルとCDを買おうとする。しかしフェイスタオルは売り切れとのこと。開演時刻直前とはいえ、まさか売り切れになるとは思ってもみなかった。人気があるのだな。仕方がないのでCDだけを購入し、ホール内へ。既に大半の観客は自身の指定席に着いていたのだが、ほぼ満席になっていたのには驚いた。一発屋だなんだといわれて久しいが、コアなファンはしっかりと根付いているようである。なお、座席の正体は、やはりパイプイスだった。おかげで公演の終盤、ケツが半死半生状態となった。今度からクッションを持参するべきか……。公演前に日エ連の二人がアナウンスをしていたらしいのだが、その大半を聞き取れず。諸々、どうやらとっとと会場入りしておくべきだったようだ。

午後四時開演。午後五時四十分終演。以下、ネタバレにならない程度に覚書。

  • 下ネタ率が異常。
  • でも百パーセント爆笑をかっさらっていた。観客の調教されぶりよ。
  • まあ私も笑っていたのだが。
  • 全身タイツを着用するコントでめっちゃ下着のライン出てたけどいいのか?
  • 見覚えのあるキャラがいくつか見受けられたが、分かりやすく改変されていた。
  • 時折、めっちゃ口臭が香ってきたのだが、あれは二人のだったのだろうか。
  • (最前列だったのである)
  • 岩下食品はよくこの公演のスポンサーになろうと思ったものだ。

公演終了後、日エ連の二人はエンディングのトークには朱美ちゃんと細貝さんで登場。こういう人気キャラクターを積極的に使っていくサービス精神が嬉しい。トークもそこそこに、広島公演から振替で来た観客のための写真撮影会を開催することに。後で知ったことなのだが、前日の広島公演へと台風の影響で来られなかった観客に対し、払い戻しor公演の振り替えで対応したらしい。他所の事務所であれば、どのように対応していたのかは分からないが、とりあえずタイタンはいい事務所である。優しいね。

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ネットで拡散希望、とのこと。

撮影会の後は、二人の私物を景品としたくじ引き大会まで催される。席の番号が書かれた大量のくじ(お札)を引いて、出た番号の席に座っている観客に景品がプレゼントされるというシステムだったのだが、何故か引いた番号がことあるごとに存在しない。どういうことだ。五回ほど引いたところで、ようやく当選者が決定。彼女たちの私物である……うどんが渡されていた。なんじゃらほい。

エンディングのトークも終わったところで、本当に終演。なにやら気分が盛り上がってしまったため、再び物販コーナーを訪れ、お守りを買ってしまった(1,000円)。ご利益はあるのだろうか。会場を出て、夕飯に「金龍ラーメン」を食べに行く。丸亀に本店があるラーメン屋だが、訪れたのは初めてだ。ちょっとクセのある風味が、なかなかにしっかりと尾を引いた。また行こう。

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そして駐車場に停めておいた愛車に乗り込み、先日の「オードリーのオールナイトニッポン」を聴きながら(春日の話が終始ヒドかった!)、午後八時に帰宅。お疲れさまでした。