白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「じわじわチャップリン」(2016年6月11日)

今回の『じわじわチャップリン』は、通常の観客投票によるネタ番組ではなく、「キングオブふきだまり芸人 至極の30秒ネタ祭りSP」と題し、舞台でネタを披露できる日を待ち続けているふきだまり芸人たちによるショートネタ大会を開催していた。……こういう番組の一コーナーに特化した特番に遭遇すると、反射的に「通常回の視聴率が芳しくないのだろうか?」と心配してしまうのは私だけだろうか。というか、アン ガールズに関しては、本当にどうしてこんなところに参加したのだろうか。いや、まあ、当人たちが別にいいのであれば、こっちも気にしないんだけれども。

 

1.サンシャイン池崎魔女の宅急便

2.勝又「野球拳」

3.パニーニ「空耳」

4.TAIGA「ものまねシェイク」

5.おねだり豊「関節キッス&膝のエコ」

6.ピーマンズスタンダード「システマ

7.ローズヒップファニーファニー「うさぎ」

8.せきらら「告白」

9.オテンキ「小ボケ先生」

10.アンガールズ「テーブルクロスぐだぐだ引き抜き」「犬のしつけ」

11.エルシャラカーニ「体内時計」

12.ヤーレンズ「自転車の検問」

13.ハナコ「宣材写真」

14.ラブレターズ「おみくじ」

15.脳みそ夫「ちびっこ石油王」

16.シューマッハ「犬GLAY

17.サルゴリラ「梅干し&魚飲み」

18.ぐりんぴーす「トルネード便器」

19.ダンシングヒーロー「キャバクラの呼び込み」

20.平野ノラ「バブルの叫び」

 

【キングオブふきだまり芸人】ダンシングヒーロー「ロデオマシーン」

 

【おまけネタ】もう中学生「ラーメンのだし」

 

純粋にネタが面白かったのは、動きのモノマネと声のモノマネをシャッフルさせるという新機軸を生み出したTAIGA、就職面接と告白を上手く混ぜ込んだコントが見事だった(「お言葉ですが、人事!」には笑った)せきらら、普段の漫才でやっていることを30秒で演じてみせる度胸に感心したヤーレンズ、キャラクターの魅力と華が素晴らしかった脳みそ夫ヤーレンズ脳みそ夫は絶対に売れるべき人材だなあと改めて。

 

着眼点に感心したのは、ロシアの格闘技を持ち込んだ顔芸が素晴らしかったピーマンズスタンダード、宣材写真のポーズをモノマネするというありそうでなかった手法で魅了したハナコ、シンプルに狂気の笑いを生み出したラブレターズラブレターズには本当に素晴らしかった。あの短さ、あのシンプルさで、あそこまで不可解な状況を生み出せるとは。

 

残念だったのは、「THE MANZAI」ファイナリストに選ばれる実力があるのに漫才をせずにチャレンジ系のパフォーマンスを披露していたエルシャラカーニ(直後、ヤーレンズが見事に漫才をやっているのを見たから、また余計に……)と、あんなにも素晴らしいコントを生み出してきたジューシーズを解散してこんなことになってしまっているなんてと憂鬱な気持ちにさせられたサルゴリラ。なんで魚飲んでんだよ! そういう芸風じゃなかっただろうがよ! ていうか、どっちもネタをやれー!

 

次回は第2回「キングオブふきだまり芸人 至極の30秒ネタ祭りSP」。……もしかして、本当に視聴率ヤバいんじゃないか。