白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「じわじわチャップリン」(2016年5月14日)

「ダンス」。1週勝ち抜き。マイケル・ジャクソン『BAD』のメロディに載せて、マジックを披露する。前回と同様、きちんとしたマジックを披露するSADAと、少しズレたパフォーマンスを見せるおだじの対比がシンプルに面白い。今回はより大きくて派手な道具を使用し、順当に勝ちを取りにきた印象を受けたのだが、結果はギリギリ合格。途中のちょっと格好つけたようなダンスが鼻についてしまったのかもしれない。マジックとして見ると、アレはアレで良い演出ではあるのだが。次回、果たしてどうなるか。

 

  • インディアンス46/50】

SNS」。1週勝ち抜き。「SNSに書かれている自分の悪口をまったく気にしない」という田渕に対し、木村がSNSで書かれそうな悪口を次々にぶつけていく。前回の放送で披露されていた漫才に比べて、やや田渕の暴走が控え目になっていたような印象。木村のフリに対してしっかりとボケで答えていて、ちゃんとした漫才になってしまっていたような気がする。……いや、ちゃんとしていることが悪いわけではないのだが、前回の放送があまりにも衝撃的な(かつオモシロい)ネタだったので、それに近い爆発が見られるのではないかと期待していたので、その意味ではちょっと残念だったと。……ひょっとしたら、私は少しインディアンスの漫才にハマッてしまっているのかもしれない。……ただ、最後にザキヤマのギャグを思いっきりパクッたのには笑った。ああいう開き直りが出来る芸人は強い。

 

【ふきだまりコーナー】
アキラ100%、イヌコネクション、インデペンデンスデイオジンオズボーン、ギャルズ、しゃもじ、GAG少年楽団、ダブルブッキング、はまこ・テラこ、平野ノラ、魔族、マツモトクラブ、ゆにばーす、ラフレクラン冷蔵庫マンが登場。「小学生が喜びそうなギャグ」を、イヌコネクション、ゆにばーす、ダブルブッキングが披露した。

 

  • サンシャイン池崎【24/50】

「イタコ」。1週勝ち抜き。「究極のモノマネはイタコ」と称するサンシャイン池崎が、イタコとなって千利休の霊を自らの身体に憑依させる。これまでにない異色なシチュエーションのコントが始まるのかと思っていたら、千利休になりきったサンシャイン池崎がいつもの挨拶をやるというだけのネタで、あまりのバカバカしさに息が止まるかと思った。笑い過ぎて。なんだよ、「伊右衛門、綾鷹、リプトン、全てのお茶の生みの親ーッ!!!」て。水曜日のカンパネラの曲に『千利休』という曲があったが、それ以来のイメージブチ壊し案件だった。最後の謎のマッチョポーズに至るまで、かなり楽しませてもらった。ただ、惜しむらくは、その短さ。これからというところで終わってしまったように感じた。あのトーンでもうちょっと食い込んでいたら、合格ラインに入っていたんじゃないか。

 

ななめ45°38/50】

「指定席」。2週勝ち抜き。新幹線の指定席、三列シートの真ん中に座っている人が居眠りを始めてしまい、隣の席に座っている人の肩にもたれかかってくる。もたれかかった頭を肩で反対側の席へと押しやると、今度は反対側の席の人がそれを押し返す。真ん中の人の頭を相手に押しつけ合うやりとりは、やがて卓球のそれを思わせる展開へとなっていき……。以前、『オンバト+』のチャンピオン大会で披露され、それなりに好評だったコント。彼らにとっては勝負ネタなのだろう。実際、完成度は高い。ボケ・ツッコミを完全に排除し、居眠りをしている人の頭をボールに見立てて卓球を始めるという発想は独創的で面白いし、スローモーションになるくだりのバカバカしくもスリリングな展開にはつい目を見張ってしまう。笑いの量という意味では以前のオンエアの方が優れていたように思うが、評価に繋がる説得力を持ったネタではあった。3週連続勝ち抜きでチャンピオン大会進出決定!

 

【今週のふきだまり芸人】
マツモトクラブ「○○モニカ」
GAG少年楽団「なわとび」

 

次回は、オジンオズボーン、インディアンス(2週勝ち抜き)、キャラメルマシーン(2週勝ち抜き)、しゃもじが出場。オジンオズボーンとしゃもじは「こそこそチャップリン」時代に合格の経験がある実力者。