どうも菅家です。
先日の突貫記事「このお笑い芸人DVDがスゴかった!2018」はお読みいただけましたでしょうか。別に読まなくても構いませんが、読んでもらえますと、筆者としては大変に有難いです。本当です。十年以上もブロガーとして執筆活動(などと大層なものでは御座いませんが)を続けていますと、わざわざ当ブログにアクセスして記事を読んでいただけているという事実だけで、多幸感に包み込まれます。しょーもない社会問題に知ったようなヘーヅラこいてTwitterでご高説をぶっている場合じゃありません。本当に。
本題に入ります。昨夜、粗末ながらも楽しい記事を書き終え、満足感に包まれながら、ぼんやりと虚空を眺めておりましたところ、ふと、あることに気が付きました。そもそも、「このお笑い芸人DVDがスゴかった!」を第一回から読んでいただいている方は、どれほど存在しているのだろうか、と。私がブログを書き始めた十五年前は、ゼロ年代のお笑いブームにおいて、安定期を迎えつつありました。個性的な若手芸人は一通り出そろい、彼らが今後のお笑い界を背負っていくであろうと考えられていました。その頃の芸人で、今でも最前線にいる人は……本当に数えるほどしかいません。恐らくは、ブラマヨ・チュートら関西よしもと勢の逆襲と有吉弘行の復活が大きな原因ではないかと思われます。知らんけど。
話が逸れました。意図的に。
というわけで、一度当時の作品を思い出してみようという意味も含めて、第一回「このお笑い芸人DVDがスゴかった!」を振り返ってみようと思います。当時は「笑芸映像アワード」という名前にしていました。今となっては、そっちの名前の方がカッチョ良いような気がします。所詮、名前なんて、単なる看板に過ぎないですけど(いや大事やないか)。あと、この時はあくまで購入した年を対象としているので、リリース日はあんまり考慮してません。そのことを踏まえて、ご覧下さい。
【第10位】
先日、結成20周年を迎えたチョップリンによる、初の単独名義による映像作品です。「ABCお笑い新人グランプリ」で最優秀新人賞を受賞した特典として始まった、冠番組の映像が収録されていたような記憶があります。番組の映像化とはいえ、いわゆるフリートークの類いは収録されておらず、徹底的にコントオンリーの内容だったような。もうはっきりと覚えてないですねえ。『ティッシュ』『鼻ホットドッグ』『ニューヨーカー』など、当時の代表作といわれるコントは大体網羅されている嬉しい作品。
【第9位】
「M-1グランプリ2005」決勝進出直前にリリースされたベスト盤。当時、「爆笑オンエアバトル」で破竹の勢いを見せていたタイムマシーン3号の漫才・コントが収められております。初出場の時に披露していたコント『きもだめし』が入っているのが嬉しいですね。M-1決勝でも披露していた漫才も収録。ただし、某テーマパークの名前を使えなかったのか、タイトルは『デブランド』に変更されています。忖度忖度。
【第8位】
ラーメンズの頭脳、小林賢太郎が作・演出を手掛ける舞台公演の第二弾です。ケーキ屋のとある一週間のドタバタ劇が演じられています。出演は、片桐仁、久ヶ沢徹、平田敦子、犬飼若浩、野村知広、西田征史、室岡悟、森谷ふみ、小林賢太郎。……この頃は、片桐と小林が普通に共演していたんだよなあ(シミジミ)。西田征史は後にテレビアニメ『TIGER&BUNNY』のシリーズ構成を担当、朝ドラの脚本を書くほどの売れっ子作家へ成り上がります。ビックリだよねえ。私が初めてブログでレビューを書いた作品でもあります。偉大だ。
【第7位】
BANANAMAN LIVE 「monkey time」 [DVD]
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2002/02/21
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
2001年7月に行われた単独ライブを収録。正直、『激ミルク』や『ペポカボチャ』の印象が強くて、どうもあんまり記憶に残っていません。 当時もそんなにハマッていた記憶がありません。なんで選んだんだ。
【第6位】
漫談家・ユリオカ超特Qのライブを収録。先程のタイムマシーン3号の作品と同じシリーズなのですが、本作はベスト盤ではなく、あくまでも単独ライブの映像とのことです。どうしてなんだろうか。当時、漫談家といえば、ユリオカ超特Qかスマイリーキクチかあべこうじかという状況で(長井秀和は除外)、いずれもメチャメチャ面白かったのですが、そのネタを収録している単独作品が存在せず、割とやきもきさせられていたこともあって、このリリースはとても喜んだ記憶があります。ただ、一番好きなネタは、ユリQが様々なレスラーの声を真似て繰り広げる『ドラゴン落語』。
【第5位】
「M-1グランプリ2004」決勝進出直後の2005年4月に行われた単独ライブを収録。ネタの面白さよりも東京ダイナマイトという芸人としての生き様を見せつけてやろうという覚悟を感じさせるような感じさせないような作品になっております。とにかくやりたい放題。名作『ボケとエクササイズ』が見られるところのポイント高いです。幕間映像では、東京ダイナマイトの二人がとある有名人にチョッカイを……。
【第4位】
2004年に演じてきた一人芝居の中から面白い演目を選抜して収録したベスト盤。これはとにかく『生物教師』のネタが好きで入れた記憶があります。今でもおおよその展開を思い出せるぐらいに好きなネタです。その内容は、生物の授業で野良猫を解剖した責任を取らされることになってしまった教師の悲哀を描いたもので……いやー、今こうして設定を書いているだけでも笑えますね。たまりません。
【第3位】
よゐこのベスト盤。当時、よゐこは本来なら商業ルートに乗せる予定ではなかった映像をソフト化する“蔵出し”シリーズを複数枚リリースしていて、これはその中の一枚なんですけど、これもあんまり内容は覚えてないですね。ただ、当時の私はよゐこのことを高く買っていたので(今も好きです)、そこんところが大きく反映されてしまったのかもしれません。まあ、よゐこの蔵出しシリーズは、いずれも安定して面白かったんですけどね。
【第2位】
2005年に全国ツアーを展開したライブを収録。これは名作です。傑作です。今でも大好き。シティボーイズのコントライブは名作揃いですが、その中でも一番好きな公演ですね。いわゆる洗練された舞台ではないのですが、それ故に、滲み出ている仄かな野暮ったさというか、枠に収まっていない緩さというか、その塩梅がたまらなく愛おしいんですよねえ。ゲストがのろま会という集団だったこともあって、却ってシティボーイズというユニットの特色が浮き彫りになっている作品だとも思います。とりわけ好きなのは『パッションショー』。パッション!
【第1位】
出ました名作。シティボーイズの舞台演出も担当している細川徹によるコントユニット“男子はだまってなさいよ!”によるコント公演を収録。出演は、大堀こういち、バナナマン、荒川良々、五月女ケイ子、佐伯新、井苅智幸、池澤祥子、近藤公園、みのすけ。円形の舞台で繰り広げられる徹底して中身のないバカバカしい笑いの数々。気付けば舞台上の男たちはほぼ全員がブリーフ姿になって、ウィンブルドンでのバカワールドカップを目指す。何がなんだか分からない。分からないけれど、単なる狂気ではなく、あくまでも笑えるものとして昇華できる程度に留めている。このバランス感が素晴らしい。また、ほぼ主役といっていいだろう、日村勇紀と荒川良々のバカさ加減がたまらない。現在、細川徹は映画監督業に勤しんでいるが(『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』観に行けば良かったなあ)、またどこかで思い出したかのように、コントライブをやってもらいたいものですな。
というわけで、2005年は細川徹の年だったようです。素晴らしいですね。
では、また気が向いたときにでも。次は2006年だ。