土曜深夜の視聴覚室

Saturday midnight audio-visual room.

「キンタロー。初単独ライブ「Kintalo。TV」」(2017年10月4日)

キンタロー。初単独ライブ「Kintalo。TV」 [DVD]

キンタロー。初単独ライブ「Kintalo。TV」 [DVD]

 

2017年6月10日に松竹芸能新宿角座で開催された単独ライブを収録。

宮沢りえのヌード写真集「Santa Fe」を思わせるパッケージから、本編はキンタロー。お得意のモノマネ芸を軸に構成されているのだろうと事前に想定していたのだが、いざ蓋を開けてみると、そのパフォーマンスの大半がオリジナルの一人コントだったので、非常に驚いた。舞台上で演じられるモノマネは、オープニングで披露された欅坂46のパロディユニット“松木坂46”による『サイレントマジョリティー』だけで、それ以外の演目は完全にオリジナルの一人ネタとなっている。

正直、キンタロー。の一人ネタに果たして見る価値があるのか、不安を覚える人も少なくないのではないだろうか。実のところ、私もキンタロー。について、モノマネ芸における独自の着眼点と類い稀なる巨大な顔面による表現力は抜きん出ているように思うも、それ以外の演技力や話術に関しては、さほど評価できるものではないと踏んでいた。だが、これがなかなか悪くない。

新人気象予報士が初めてのお天気コーナーに緊張して余計なことを喋り続けてしまう『お天気キャスター』、万引きを疑われていた主婦が盗ったモノとは?『万引き』、SNSで自慢する女子を取り締まる捜査官に扮したキンタロー。が様々なフェイクツイートを暴いていく『FTI』など、いずれのネタも傑作……とまではいかないにしても、実に的確に笑いを取っている(うっすら笑い声が足されている気がしないでもないが)。あまりに良く出来ているので不思議に思っていたのだが、スタッフロールを確認してみると、脚本担当として「大輪教授」「久馬歩ザ・プラン9)」らの名前が。なるほど。つまり、これらの名だたる作家たちが、キンタロー。の魅力を引き出せるネタを考えた結果、これだけ面白い内容になったのである。縁の下の力持ちに感謝せざるを得ない。

では、キンタロー。本来の持ち味である、モノマネ芸は殆ど見られないのかというと、そんなことはない。キンタロー。のモノマネは幕間映像として本編にしっかりと収められている。そこには、デヴィも、ヨーコも、光浦も、あとアンジーも居る。実に嬉しい。更に、映像のみのゲストとして、ジョンに扮したキートンキンタロー。から誇張し過ぎたモノマネ返しを食らって苦笑が止まらないハリウッドザコシショウまで登場するのだから、実にたまらない。正直、これだけでも作品として成立するのではないか、と錯覚させられるほどに楽しい映像群だった。

これらの本編に加えて、某番組でキンタロー。の相棒を務めているロペスとともにガチの社交ダンスを披露する「社交ダンス~エンドトーク」、大人の事情で本編に入れることが出来なかったPerfumeのダンスパフォーマンス後に繰り広げられた三人のトークを撮影した「キンタロー。×misono×ほりゆうこ(たぬきごはん)トーク」を特典映像として収録。正直、たぬきごはんのファン(といえるほどの立場でもないが)としては、松木坂46の『サイレントマジョリティー』が収録できたのだから、なんとか本編に食い込ませることは出来なかったのか……と追求したい気持ちもある。とはいえ、なんとかトークだけでも残してくれたことに感謝したい。あと、もし良かったら、いつかたぬきごはんのDVDを出してほしい。うん。よろしくお願いします。

◆本編【66分】

「【ものまね】松木坂46」「はじめての…①」「【コント】お天気キャスター」「思い出の地で①」「【コント】万引き」「しげ子に会いたい①」「【コント】初夏の怪談話」「キンタロー。の逆襲」「【コント】ダンス THE フリップ SHOW」「はじめての…②」「【漫談】嘆きの扉」「プロフェッショナル キンタロー。の流儀」「しげ子に会いたい②」「【コント】2軒となりのしげ子さん」「キンタロー。が勢いで色んなものまねをやってみる」「【コント】FTI」「キンタロー。の逆襲には続きがあった。」「【コント】昼の顔」「思い出の地で②」

◆特典映像【12分】

「社交ダンス~エンドトーク

キンタロー。×misono×ほりゆうこ(たぬきごはん)トーク