白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「CONTEMANSHIP KAJALLA #2 裸の王様」(2017年4月8日・大阪)

簡単な感想を記録。

“KAJALLA”とはラーメンズ小林賢太郎率いるコントユニットである。演者は毎回変動するようになっており、本公演には「久ヶ沢徹」「竹井亮介」「菅原永二」「辻本耕志」「小林賢太郎」の五人が出演している。竹井と辻本は二回連続の登板だ。小林にとって使い勝手の良い人材なのだろう。

会場はサンケイホールブリーゼ。前回の公演「#1 大人たるもの」と同じところである。オシャレで落ち着いた雰囲気の施設で、観客にもオシャレな人が多い印象を受ける。ロビーには物販コーナーが設置されており、前回の公演を収録したDVD・BD、小林賢太郎の単著、ボールペンなどの公演グッズ、そして前回の公演の上演台本が売られていた。文系の身としては、上演台本は手に入れたい所存だったので、物販コーナーへと続く行列に参加する。なかなかの人数が並んでいたが、スタッフの方が手慣れた態度で客をさばいていたので、さほど待たずに購入することが出来た。

購入後、席へと移動する。一応、指定された席は二階だったのだが、何故か四階へ上がらなくてはならないようだったので(どうやら二階と三階はバルコニー席のための階らしい)、エレベーターを利用した。同じホールの二階席から鑑賞するために、わざわざエレベーターを使わなくてはならないという事態に多少の違和感を覚えるが、恐らく、こういった状況に慣れていないだけである。ちょっと時間的にギリギリになってしまったため、些か慌ただしく着席して周囲の席に座っている人たちに少なからず迷惑をかけてしまった。申し訳ない。

18時開演。

具体的な内容には触れられないが、漠然とした印象として、前回よりもファンタジー寄りになっていたように思えた。否、前回の公演にしても、現実的には有り得ない設定が少なくなかったのだが、今回は明確にファンタジー色が強かった。まあ、そもそもの話、この公演タイトルからして童話をモチーフとしているのだから、当然といえば当然なのかもしれないが。ただ、それがダメというわけではなく、前回とはまた違ったベクトルの面白さがきちんと表現されていたように思う。とはいえ、あのキャラクターの再登場は、どうなのだろう。笑ったのは笑ったのだが、ちょっとファンサービスが過ぎるような気もした。前回の公演を観た限りでは、このライブはこれまでとはまた別の普遍的な笑いを志向しているように感じていただけに、予備知識を要するコントというのはやはり……。まあ、そういった考えを吹き飛ばすくらいに、笑っちゃったんだけれども。うむ。

それと、今回もシチュエーションコントを連発するくだりがあったのは嬉しかった。今回もベーシックな設定だったけれど、彼らが敬愛するコントユニットが得意とするシチュエーションということもあって、少なからず影響を感じた。あと、時たま、菅原さんが某03の某歌い手に見える瞬間があった。キャラ作りの上で、ちょっと参考にしたのだろうか。

エンディングは、アンコールのしつこさもあってか(舞台公演では割とよく見かける光景ではあるが、それにしても多かった!)、最後の最後に出演者たちから一言言ってもらう流れに。基本的にはコントの台詞を上手いこと使い回していくだけだったのだが、久ヶ沢の番になって、「筋肉見せてーっ!」という声が客席からあがると、隣に立っていた辻本が筋肉を見せ、更に小林がズボンを引っ張り上げて脚を見せるという流れが生まれ、やたらとコーフンしてしまった(小林の脚の細さにビックリ)。

なんだかんだで第三弾も楽しみである。あるよね?