白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

オフ会以降の流れ。

一部に需要があるようだったので、書き留める。

午後十時を過ぎたころ。「肉バル モック」での晩餐会を終え、店の外へと出てきた我ら一行は、今回のオフ会のもう一つのテーマであるカラオケ大会を実行するため、すぐ近くの「ビッグエコー」へと移動。フリータイムは午前零時からだったので、それまでは通常料金、それ以降はフリータイムに自動で切り替えてもらうように注文する。ドリンクバーを利用できるコースを選んだので、ここぞとばかりに飲みまくった。なかなかに濃厚なコーンスープがやけに美味しかった。

以下、いよいよ需要を感じない俺のセットリスト(解説付)。

1.玉置浩二『正義の味方』

一曲目ということで、とりあえずテンションの上がる曲を選んだ。玉置浩二といえば『田園』のイメージが一般的だと思うのだが、この曲の終盤の盛り上がりは非常に心地良く、その存在感は負けずとも劣らない。
2.所ジョージ『ずっと ずっと』

デブをテーマにした曲。少しウケを狙ったのはここだけの話。アニメ「デジタル所さん」の主題歌だった『旅の犬』と迷った。

3.大滝詠一君は天然色

この曲を歌うつもりではなかったのだが、資本主義さんの熱い期待に応えて。
4.星野源『化物』

友達同士の集まりで星野源を歌う時はいつもメジャーな『SUN』を歌うのだが、本当に好きなのは、この曲なのである。イントロで鳴り響くマリンバがいい感じ。
5.吉田拓郎『唇をかみしめて』

カープ優勝を受けて。広島弁炸裂の一曲。ただ『落陽』の方が良かったかもしれない。
6.はっぴいえんど暗闇坂むささび変化』

大滝詠一の流れから。『風をあつめて』『春らんまん』ではなく、この曲をチョイスするところに、俺の根本にある素朴な優しさが表れているように思う(自分で言うことではない)
7.井上陽水『帰れない二人』

史上最も美しいポップスではないかと思う。
8.沢田研二『時の過ぎゆくままに』

名曲。ドランクドラゴンの単独ライブで流れているのを聴いて以来、好きで好きで仕方がない。哀愁漂う楽曲の空気感がたまらない。ジュリーの曲はヒリヒリしたものが多いような。
9.フジファブリック『銀河』

思い出の曲。大学生の頃、実家の近くにある古本屋で立ち読みしていたときに有線で流れているのを耳にして、ドはまりした。俺にとってのフジファブリックは、『若者のすべて』でも『夜明けのBEAT』でもなく、コレ。
10.水曜日のカンパネラディアブロ

友人同士のカラオケで歌って、何故か爆笑をかっさらった曲。恐らく、あまりにも早口過ぎるためだと思われる。「アンパンマンのお風呂セット!」のところが言えたら気持ちいい。
11.上田現『コリアンドル』

歌ったことのない曲をあえて歌ってみるパターンのヤツ。元ちとせがカバーしているバージョンがサイコーだったのだが、あのニュアンスは再現できなかった。
12.くるり『Liberty&Gravity』

大好きな曲。長い割に歌う箇所が少ないので、普段はあんまり選べない曲なので、ここで思い切って歌ってみた。
13.甲本ヒロト『天国うまれ』

資本主義さんが眠たいから帰りたいと子どもみたいなことを言い出したので、彼女が好きな甲本ヒロトの曲を。ユーモラスなのにペーソス漂う楽曲の世界観がたまらない。
14.吉田拓郎外は白い雪の夜

資本主義さんのリクエスト曲。サビ以外はあんまり知らない。
15.ザ・ハイロウズ『サンダーロード』

先述の理由で甲本ヒロト推し。結婚式で歌いたい曲。全力で熱唱した結果、喉にほころびが生じる。
16.槇原敬之『SPY』

喉にほころびが生じているのに、何故か選んでしまった曲。この時代のマッキーはまさしく無敵状態というイメージが強い。小学生の頃、よく聴いていた。
17.奥田民生ルパン三世主題歌Ⅱ』

カープ優勝を受けて……で、何故かカバー曲。このあたりから、もう諸々がどうでも良くなっていた気がする。『マシマロ』とか、『人の息子』とか、その辺を選んだ方が良かったかなあと少し後悔。
18.ムーンライダーズ『ニットキャップマン』

歌える曲。本当に好きなのは『ヴィデオ・ボーイ』だが、何故かこの曲を選んでしまった。ちょっと対外的なことを意識してしまった気がする。
19.はちみつぱい『塀の上で』

名曲。実際に歌ってみて、終盤が長いことに気付かされた。これは友達同士でのカラオケには不向きだな。
20.ナイアガラ・トライアングル『ナイアガラ音頭』

もう色々と投げやり。でもうなり声をあげるくだりは好き。
21.細野晴臣『恋は桃色』

大瀧詠一はっぴいえんどの流れから。
22.桑田佳祐『月』

イシダさんがサザンオールスターズ『Oh!クラウディア』を歌っているのを見て、乗っかった。本当は『孤独の太陽』を歌いたかったのだが、ちょっとだけメジャーを意識してしまった選曲に。この曲を最後に資本主義さんが離脱。イシダさんと二人きりで歌い合うことに。
23.サニーデイ・サービス『青春狂走曲』

香川県出身のバンド。名曲だか、息継ぎのタイミングが分からないので、途中で息が続かなくなってしまう。
24.髭(HiGE)『ロックンロールと五人の囚人』

これまた名曲。壊れかけの喉にはロックが似合う。
25.the pillows『Ride on shooting star』

イシダさんが選曲に迷っているのを見て、横取り。アニメ『フリクリ』のエンディングテーマで、とってもクール。
26.山崎まさよし『明日の風』

実は大好きな山崎まさよしを何故かこのタイミングで。しかも、山崎の曲の中でも、特に繊細な楽曲を。序盤に歌うべきだった。歌うにしても、もっとアッパーな曲を選ぶべきだった。
27.東京スカパラダイスオーケストラ『カナリヤ鳴く空』

ロック色の強い曲。いいぞ。
28.Rhymester『余計なお世話だバカヤロウ』

最後はラップで。『ONCE AGAIN』の方が良かった気がする。

Rhymesterを歌い終わったあたりでイシダさんが横になり始める。時刻は午前四時を回ったあたり。この後、運転して家に帰ることを思うと、少しでも寝ておいた方が得策ではある。一方の俺はというと、その姿を横目に一人でしばらくスマホをイジりながら粘っていたが、午前四時半を過ぎたところでやることがなくなってしまい、横になる。午前六時前、インターホンに起こされる。受話器を取ると、店を閉める旨の連絡を受けたので、イシダさんを蹴り起こして一緒に店を出る。

退店後、とりあえずイシダさんが車を回収しに行くようだったので、一緒に駐車場までついていく。歩いて数分、駐車場に到着。駐車料金を半分くらい払おうかどうしようかと考えているうちに、イシダさんが支払いを終えてしまう。残念(棒読み)。そのまま、なんとなしに助手席に乗り込み、岡山駅まで送ってもらう。ここでイシダさんとはお別れだ。車が見えなくなったところで、こっそり見つからないように先程の場所まで歩いて戻る。この時、俺はとにかく、とある本を手に入れるために「紀伊國屋書店」(岡山駅とは逆方向)に行きたかったのだが、開店時刻の午前十一時までどう過ごそうかをまったく考えておらず、ただイシダさんに身を任せてしまっていたのだ。しかし、車を降りた直後に、紀伊國屋書店の側にある「自遊空間インターネットカフェ)」で時間を潰すことを思いつき、このような行動に出た次第である。人気の少ない岡山の街をぶらぶらと歩き、たまに牛丼屋に心惹かれながらも、自遊空間へ。

岡山市内の自遊空間は、とある建物の六階にある。表通り側ではなく脇道側にある入口からエレベーターに乗り込み、六階へと移動する。エレベーターのドアが開くと、すぐさま目に飛び込んでくるのはダーツ場だ。しかし、時間が時間だけに、利用している人の姿はない。もし、ここでくわえタバコのヤンキーにでも遭遇していたとしたら、すぐさまエレベーターに戻っていたことだろう。少し入ったところに受付があったが、生憎の無人。さて、どうしたものかと考えていると、受付の脇に会員登録の機械を発見。俺は自遊空間の会員ではなかったので、ひとまずその機械で会員登録を済ませた。こちらで出来る作業が終わったところで、店員が満を持して登場。残りの作業をやってもらい、そのまま席を選ぶ流れになる。丁度、禁煙ブースでゆったりと横になれるマット席が空いていたので、そこを選ぶ。漫画ばかりが入っている本棚の間を抜け、階段を上がり、席に入る。ここでカバンの中身を整理。不必要なゴミを捨て、荷物をスマートな配置に修正する。ちょっとだけパンフレットに目を通してもみる。一段落したところで、少しでもライブレポを書き進めておこうかと思い、パソコンの電源を入れると、なにやら画面が奇妙なことになっている。画面の全ての色が反転しているのである。接触不良か。パソコンとテレビが一体になったモニターの後ろのコードを触ってみるが、これといった反応は見られない。すぐさま、店員に席を移してもらうことを思いつくが、これから移動するのが非常に面倒臭かったので、何もかもを諦めて仮眠を取ることにした。目が覚めたのは、入店からおよそ四時間後の午前十一時。ちょうど紀伊國屋書店が開店する時刻だったので、そのまま起き上がり、店を出る。

紀伊國屋書店自遊空間から歩いて数分のところにある建物の五階にある。こちらもエレベーターを利用する。ドアが開くと、そこはもう売店だ。目的の本があることは事前に調査済みだったので、まずは他のコーナーを物色する。まったく意識していないようでいて、しかしじわりじわりと迫るように、着実に目的の本が置いてあるコーナーを目指す。その姿はまるで獲物を追い詰める肉食動物のようだ。……大袈裟。そして、遂に目的の本を発見!

まぁ映画な、岡山じゃ県〈2〉―シネマ珍風土記

まぁ映画な、岡山じゃ県〈2〉―シネマ珍風土記

岡山の発行所で作られている関係上、岡山以外の県で手に入れるのは難しく、今回どうしても本書を購入しておきたかったのである。

購入後、岡山に来たら八割くらいの確率で訪れている「博多一風堂」に入って、赤玉新味を食べる。美味い。あんまり美味かったので、二回も替え玉をしてしまった。店員も元気でいい。押しつけがましくない感じがいい。

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食後、店を出て、ふと駐車場の時刻が気になる。この時点で、時刻は午後一時を回っている。昨日、駐車場に車を停めたのは、午後二時を過ぎたあたり。岡山駅から駐車場のある宇多津駅まで、およそ一時間を要することを思うと……マズい。このままだと、駐車可能時間の二十四時間を超過してしまう。そのことに気付いてからは、早かった。岡山駅まで早歩きで移動しつつ、信号待ちの間にGoogleで時刻表を確認、現時点から最も安く早く宇多津駅へと戻ることが出来る手段を調べ、乗車券を購入し、改札口を抜け、ホームへと降り立った。この間、およそ十分。我ながら、実に素早い対応であった。

以上、オフ会以降の岡山での出来事でした。本当にお疲れさま。