白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

「こそこそチャップリン」(2016年1月23日)

「発見」。1週勝ち抜き。「モノゴトの動作は全部3つのリズムで出来る」という那須に対し、中西が異議を申し立てる。前回と同様、おっさん臭い中西の人間的な味わいが反映された内容になっていて、面白さの中に親しみを感じさせられた。ただ、今回のネタは那須の動作を中西がやり直すシステムを採っているので、ボケの質量を無闇に増やせないようになってしまっていたことが、物足りなさに繋がってしまっていたような気もする。ここはもっとゆっくり時間をかけて鑑賞させていただきたい。

 

  • 小杉まりも【05】

「オトモダチ紹介」。小杉が紙で作られたオトモダチを様々な理由を付けてことごとく拳で叩き潰していく。一見するとアヴァンギャルドだが、意外と全体の流れは考えられている。ただ、純粋に何を言っているのかが分からないくだりがあり、そういう細かい粗さがネタの印象に大きく響いているように感じた。とはいえ、そのように感じさせるところもまた、彼女の意志のように見える。ひょっとしたら、あんまりウケたい人ではないのかもしれない。ところで、彼女を紹介するときのコメントで、「鳥居みゆきを彷彿させる かなりの不思議ちゃんネタ」はダメじゃないのか。

 

【ふきだまりのコーナー】

相席スタート、アンバランス、勝又、サッチ、シンボルタワー、平野ノラ、大福、タイムマシーン3号、馬鹿よ貴方は、マツモトクラブ、ママスパパス、ラブレターズが登場。相方が技を見せているのにカメラとは違う方向を向いてしまっていた「パパスママス」、照明が当たっていないから空調をもっと上げてほしいと総意を述べる「タイムマシーン3号」、便乗して「真冬に冷房はキツいっすよ」とコメントしたら何故かピックアップされてしまった「ラブレターズ」をクローズアップ。

 

「逆転漫才」。1週勝ち抜き。前回と同様、先に提示されたツッコミから想起されるボケを発するスタイルの漫才。基本的な感想は前回と同じ。“自由度の高いボケを従来の形式の漫才で見せてもらいたいという気持ちが、このネタに対する評価を邪魔する”。面白いボケがチラホラ見えるだけに、もっと一貫した流れの漫才が見てみたい。或いは、このシステムで、それを出してもらいたい。ただ、今回「みんなー! 先生に領収書出してー!」は、ちょっと笑った。ところで、彼らがネタよりもフリートークで結果を出そうとしているように見えるのは、私だけだろうか。柴田のとんがってる芸人キャラが良い。

 

「出欠」。2週勝ち抜き。転校してきた池田のクラスは、出欠で「池田」よりも前に挙げられる名前の人ばかり……。ほぼ出欠を取るシーンだけで作られた骨太なコント。全体の構成もしっかり練り上げられている。なかなかア行が終わらないところから、珍名、有名人に似た名前、自分と似たような名前、完全なる同姓同名……いちいち展開が下らない。随所で、最初に出た「あだ名」の話が引き出されるところも上手かった。三週勝ち抜きで春の特番への出演が決定!

 

次回の出場は、笑撃戦隊(2週勝ち抜き)、タイムマシーン3号、馬鹿よ貴方は(2度目の出場)、ママスパパス。

 

番組の後半は、1月に放送される内村ゴールデン特番「み~んな、やってますよ」出場権を賭けた、若手芸人たちによる運試し企画を放送。ブルーリバー、オテンキ、しゃもじ、ヤーレンズの四組が参加し、結果ヤーレンズが出演権を獲得していた。……こういう企画そのものは嫌いじゃないが、今回の放送、やたらとカットが多かったのはそういうことかと少しイラッとしてしまった。