白昼夢の視聴覚室

この世は仮の宿

雑文

The Fool on the BEER

暑い時期になるとビールを飲みたくなる。日頃は缶チューハイやハイボールを愛飲しているのだが、やはり暑さの最中に飲むとなると、否が応でもビールという選択肢になってしまう。太陽がギラギラと照り付けている日中に、全身の毛穴から汗が噴き出している状…

評論 評論 it's all write

何年か前から「お笑い評論家」を名乗っている。過去に書いた文章が“評論”と呼ばれることが多いので、そのように名乗っている。正直なところ、この肩書きに強いこだわりはない。別に「ライター」を自称しても構わないのだが、文章力も読解力もあまり高い方で…

鳥よ山よ涙の明よ 灼熱の…ギャルのパンチー

鳥山明逝去。漫画家として、デザイナーとして、数多のクリエイターに多大なる影響を及ぼしてきた氏の早すぎる死は、世界中の人々にショックを与えたことだろう。否、氏に関しては、その存在があまりにも偉大すぎるがあまりに、亡くなったということに対して…

疑ってばかりいられない でも信じれるものも少ない

相変わらず吉住の件について考えている。世間はすっかり新しい話題に興味を抱き始めていて、今ではアカデミー賞授賞式での役者たちの振る舞いに注目が集まっている。昨日の話題は古いログとして扱われ、今日の話題には焼けんばかりのスポットライトを浴びせ…

友よ 答えは酒に飲まれてる

週末に酒を飲む習慣がある。それなりに飲む。チューハイのロング缶を四本ほど空けた後で、自分で作るハイボールを延々と真夜中まで飲み続けている。「自分はきっと下戸だろう」と勝手に思い込み、飲酒の席を避け続けていた学生時代を思い返すと、とても考え…

もしかしてあれはもしかして むかし吉住の味方で

『R-1グランプリ2024』決勝の舞台で吉住が披露したコントに対して、批判の声があがっている。デモ活動に参加した後で初めて彼氏の実家を訪れる女性を演じた一人コントが、デモ参加者に対する偏見を増長するものであるといわれているらしい。正直、よく分から…

ぼくらが荼毘に付す理由

四ヶ月に一度ぐらいの頻度で「もう死んでもいいんじゃないかな」という感情に襲われる。ちょっとした失敗をやらかしてしまったときに、自分自身の愚かさ至らなさに呆れ果ててしまって、そういう状態になってしまう。普段なら、大して気にしていないような失…

とかくこの世は無責任

テレビのバラエティ番組において、胸の大きい女性が「こっそり(私の)胸を見てくる人がいるんだけど、あれって全部バレているからね!」と話している場面をたまに見かける。そういう話を聞くたびに、「見られている回数が多いから「全部バレている」と勘違…

新春「ソン」「スン」ショー

ラジオ日本をキーステーションに全国放送中のラジオ番組『ザ・ビートルズ10』。 2004年の放送開始以来、ビートルズの公式発表曲と解散後に発表されたオリジナルソングの中からリスナーによる投票を行い、その集計データに基づくオリジナルのランキングを発表…

くだけた履歴なら拾い集めてつなぐと

昨日の記事にも書いたが、ここ数年ほど、熱心にバラエティ番組をチェックしていない。定期的に見ているのは『有吉の壁』『水曜日のダウンタウン』くらいで、後はSNSで話題になっている番組を気まぐれに視聴する程度に留まっている。学生時代のことを思うと、…

となりの茂木が青くちゃ困るよ

とある学者がSNSでバラエティ番組を批判しているというネット記事を目にした。一応、僭越ながらお笑い評論家などと名乗っている身なので、なにかしらかの反論でもしてみようかと腕まくりしていたのだが、その批判の内容があまりにも薄っぺらだったために、す…

女芸人のグラビアを見つめ続ける時代おくれの男になりたい

先日、近所の信長書店に足を踏み入れた。DJ SODAが表紙の週刊プレイボーイを購入するためである。週刊誌を買う習慣がないもので、当初、週刊誌はコンビニに行けば買えるものだろうと思っていたのだが、何処にも見当たらなかったので、自宅からほど近いところ…

真相は何も分かっているようで分からない

私にはひとつのコンプレックスがある。他人の心に響くような文章が書けないことである。私と同じ時期にブログを始めている人たちが、読者たちから敬意を込めたコメントを頂戴しているところを横目に見るたびに、そのコンプレックスは一層深いものになってい…

ブログを書いているんだ、とてもいいブログなんだ。

自分と同じ時期に、自分と似たようなジャンルについて書いているブログを運営していた人に対して、強い仲間意識を感じている。ブログを読んでいてくれた読者、SNSで知り合って仲良くなったお笑いファンやテレビウォッチャーにも、それなりの親近感を覚えるこ…

サヨナラバイアスはもうすぐ君を迎えに来て

他人の感想をきっかけにして新しいエンターテインメント作品に触れるとき、それをどのように感じたかを言語化する際には、少なからず注意が必要である。他人の意見を認知している時点で、自らの中に、そのエンタメに対する先入観が発生してしまっているから…

2月のある晴れた朝に100パーセントの旅行を敢行することについて

『オードリーのオールナイトニッポン』を聴いているリトルトゥースなので、当然のことながら今週末には東京ドームへと向かうわけだが(幸運にもチケットを入手することが出来た)、東京滞在時の過ごしかたについて悩んでいる。以前のように、年に一度のペー…

三十九歳の冬だから、冷たい眼でみないで。

先日、三十九回目の誕生日を迎えた。これからの一年は三十代最後の一年間になるわけだが、これといった感情が沸き上がることはない。十九歳から二十歳になるまでの一年間、二十九歳から三十歳になるまでの一年間は、まだ少し心のざわめきがあったように記憶…

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。すがやです。今年もよろしくお願いします。 2023年はあまり賞レースの感想文を書けなかった一年でした。これほどまでに賞レースについて触れなかった年もなかったように記憶しております。ただ、上手く感想を言葉に出来ない…

私的「2023年のエンタメ」を振り返ってみる

いつもお世話になっております。すがやしのぶです。 例年、この時期は『読む余熱』の原稿を書いていて忙しい状況のあるのですが、既にお察しの通り、今年度はどうやら配信がないということなので、非常にボンヤリとした年の瀬を過ごしております。その影響な…

正しさとは、愚かさとは、それが何かなんて糞食らえ!「ひどい民話を語る会」

ひどい民話を語る会 (角川書店単行本) 作者:京極 夏彦,多田 克己,村上 健司,黒 史郎 KADOKAWA Amazon 日本全国に伝えられている物語の中で、最も漫才・コントの題材に使用されているのは、おそらく童話『桃太郎』である。桃から生まれた桃太郎が犬・猿・キジ…

夢も希望もないけれど、分かっちゃいるけど辞められない「芸人という病」(西堀亮)

芸人という病 作者:西堀亮 双葉社 Amazon 若手芸人に興味を持ち始め、若手芸人の登龍門的存在だった『爆笑オンエアバトル』を見るようになって、驚いたことがある。それは若手芸人として活動している人の数の多さだ。毎週、まったく違った十組の芸人たちがネ…

すべての“コント”を愛する者たちへ示す道筋「偽りなきコントの世界」(岩崎う大)

偽りなきコントの世界 (角川書店単行本) 作者:岩崎 う大,中村 計 KADOKAWA Amazon 「キングオブコント2013」王者・かもめんたるのブレーンである岩崎う大による“コント”の本である。『甲子園が割れた日』『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』『笑い神…

だが、需要はある(のかもしれない)。

昨日、Twitter改めXのタイムラインを眺めていると、トレンドに【オードリー】が入っていることに気が付いた。『オードリーのオールナイトニッポン』放送の翌日だったので、その名残だったのだろう。そこで何の気なしに、「オードリー」でツイート検索し、そ…

マシンガンズとDVDの話。

怒 〜再編集版〜 (DVD) マシンガンズ Amazon 既報の通り、2023年8月2日にリリースされる『マシンガンズ「怒」』は、2008年12月に発売されたDVDの再編集版である。 一応、“ベスト盤”と銘打って紹介されていることが多い本作だが、収録されているネタの少なさ…

風呂で便意に襲われたときにどうしたもんか問題。

夜、湯船に浸かっている最中に、便意が呼び起こされることがある。 これが小便であれば、蛇口から水を流しながらこっそりと排水口にでも流してしまうのだが(それだってあまりすべきではない)、これが大便となるとどうにもならない。 ここで想定される対処…

2023年上半期の私的記録

どうも、すが家しのぶです。 今年から一ヶ月ごとにTwitterで印象的な作品を記録してツイートするというのを始めたのですが(飽き性なので、今後も続けていくかは不明)、それが半年分まとまったので、ブログの方にも記録しておこうと思います。 あくまでも“2…

沈む太陽の真っ赤な夕焼けのように『SAYONARAシティボーイズ』は。

今年の4月から、文化放送で『SAYONARAシティボーイズ』という番組のレギュラー放送が開始されている。大竹まこと、きたろう、斉木しげるの三人によるコントユニット・シティボーイズにとって、初めての冠番組である。 番組はコントとトークで構成されている…

好きなYouTubeの話をさせてくれないか

相変わらずYouTubeを見る毎日を過ごしている。日々の喧騒の中で、作り込まれた作品を真正面から向き合うように鑑賞する時間を設ける努力を怠った結果、他愛のないテーマの戯言を繰り返している動画ばかりを黙々と眺めている。私の日常において、それぐらいの…

要するに『カミナリの記録映像』が面白いので見てほしいって話。

ここ数年の間に、ちょっとしたスキマ時間を見つけると、すぐさまYouTubeを再生する習慣が身についてしまった。長年に渡ってハードディスクにこびりついている特番も、これまでに購入して棚に積み上げられたDVDもほったらかしにして、ひたすら動画をチェック…

キャラクター化する佐久間宣行への勝手な危惧

先日の『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』で、パーソナリティの佐久間氏がプロデュースするアイドルグループ“ラフ×ラフ”の最新シングル『100億点』のミュージックビデオに出演したときの話をしていた。 本来、裏方に徹するべきプロデューサーの佐久間氏…